2014年4月28日月曜日

オンライン英会話を2年体験して効果あったのか

私がオンライン英会話をはじめて2年経ちました。それで英会話力に少しは効果があったと思われますか?
もちろん、ありました。


これまでのレッスン数はかるく1000回を超えています。平均すると、毎日2回近くやっています。
RosettaStoneから始まり、QQEnglishやらいくつかのスクールを経験してきました。
今にして思えば最初のRosettaStoneでの成長は大きかったです。緊張や凹むことばかりできついことも多かったですが、最初の何も分からない時期に英会話の初歩を専用学習ソフト(RosettaStoneではこれをコースと呼んでいました)とグループレッスン(RosettaStoneではこれをスタジオと呼んでいました)で体系的に学習できました。フィリピン人講師によるマンツーマンのオンライン英会話レッスンで、英会話初心者をほうっておくと単語の羅列だけの会話力になりがちです。英語で文法を教えることが難しかったり、会話の途中で話を止めて急に勉強モードになることが難しかったりするからです。そうかと言って、テキストを使えば講師の解説ばかりで会話練習になりません。しつこいほどに表現を植え付けるような学習カリキュラムを用意し実行することが難しいのです。
その点、RosettaStoneでは、コースで繰り返し表現を学び、それに沿った内容のスタジオで、ネイティブ講師のリードのもと、学習した表現を使う練習をしました。回数制限なく何回でも同じスタジオに挑戦できたので気が済むまで練習できました。それでも、コースはだんだん退屈になり、続けることが苦痛になってきますが、逆に言えば、あれだけの分量のカリキュラムをオンライン英会話スクールでは開発できないだろうと思います。
当時、7万円払いましたが。それを安いとは言わないまでも、納得はしています。
英語をちゃんと勉強してこなかった人は、基本的な表現を得るため、はじめの一年、RosettaStoneで修行するのもひとつの方法だと思います。毎日1時間程度コツコツやる必要はありますが、それができる人ならおすすめします。

途中から、RosettaStoneと平行しつつ、QQEnglishで、カランメソッドや独自テキストで勉強をしました。ここは、「会話すること」と「定形フレーズを口から出すこと」を同じことのように取り違えていたり、「理解する」と「使えるものになる」をやはり同じことのように取り違えていて、英会話で必要な大量の会話練習機会が圧倒的に少なく、加えて講師が硬すぎたり、つまらなかったりしたので、これでは練習にならないと思い途中で中止しました。しかしながら、勉強らしい勉強のような形式を好む日本人や、英会話力ではなく学校の勉強やTOEIC対策等が目的であれば、効果があるかもしれません。
QQEnglishに替わる会話練習をするための低価格で楽しいスクールをいくつか経由して、現在はとあるオンライン英会話スクールを利用しています。ちなみにDMM英会話ではありません。しかし、DMM英会話も楽しくて安いので自分で主体的に勉強できる人には強くおすすめします。


実際に、私は一人で海外旅行に行って、ホテルや交通手段の手配、トラブル時の対応、現地や他の旅行者とのコミュニケーション等、すべて英語で行いました。まだまだ、たどたどしいですが、いつの間にか、そんなこともできるようになっていたようです。
英会話をこれからも続けていきますが、こうして成長している自分を思うと、これから数年後が楽しみに思えます。

DMM英会話のキャンペーンが安いのには裏がある

DMM英会話はフィリピンに3箇所の拠点を持っています。セブ本社、マニラ、ダバオです。それぞれの地域で、講師に支払うレッスンあたりの報酬が異なります。それらの金額はすでに判明しているのですが、ここでは仮に平均65ペソだとします。一方、生徒が支払う金額は半額キャンペーンによってレッスンあたり100円未満ですから、現在の為替で43~44ペソです。これだけ見ると、DMMはレッスンをするたびにおよそ20ペソの赤字を出すことになります。
レッスンあたり100円というのは、生徒が毎日すべてのレッスンを消化した場合の単価ですから、実際には放棄される分があります。計算上は3割以上放棄されれば赤字ではなくなりますが、これ以外にも、振替チケット、体験レッスン、設備費、広告費、日本人スタッフの人件費等々、様々なコストがあります。
いずれにせよ、赤字か、ぎりぎりでやっていると思われます。他社の状態から考えても普通では無理な価格です。

私の場合、そんなDMMの懐具合なんてどうでもよくて、ただ安く英会話レッスンができればそれでいい・・・とはならず、DMMが何を企んでいるのかがとても気になります。知ってどうにかなるものではないですが、単純に興味を持ってしまいます。

拡大を続けるDMM英会話

現状、オンライン英会話は儲かるビジネスではありません。フィリピン人講師の賃金は安くていいのですが、その分単価が安く、売上規模が大きくありません。大量の講師を集め、大量の生徒を集めないと、まとまった金額になりません。
それにもかかわらず、DMMが参入した理由は、もちろん金を儲けるためです。DMMが目をつけたからには、必ずどこかに金の匂いがしているはずです。DMMは営利企業ですから、儲けるためにやっているにもかかわらず、今儲けているようには見えない。それはなぜか?

DMM英会話はオンライン英会話ビジネスが今後巨大化することを見込んでいると思います。少なくとも数百倍になると見ています。日本のみではなく海外も視野に入れていると思います。今の赤字は将来の巨額の利益から見れば、ちっぽけな金額なのです。まだ苗が小さい今のうちに、大きなシェアを獲得しておいて、将来の莫大な収益を狙っています。これはDMMが何か悪いことをしているというのではなく、当然の企業活動です。

そう考えると、DMMが今の段階で一番したいことは、市場占有率を速やかに拡大することであろうと思います。広告、キャンペーンを駆使し、早く大多数の生徒を獲得したいだろうと思います。そのためには他社からの乗り換えを歓迎しますし、他社を取り込んでしまうのも手かもしれません。
市場で十分なシェアを獲得しはじめたころ、DMMは次の段階へと移行し、収益の出る価格体系に変えて、オンライン英会話の裾野の拡大を図り、いよいよ実り始めた果実の収穫をはじめるでしょう。

逆にDMMが嫌がることを考えてみますと、シェアの拡大を阻まれることや、十分なシェアが獲得できないうちにオンライン英会話市場が急成長しはじめることだと思います。

こうした私の妄想が当たっているかどうかはともかく、ありえない安さには必ず裏があるはずです。私はただ英会話をしながら、こうしてあれこれウォッチングもして楽しんでいるだけです。

2014年4月26日土曜日

今、オンライン英会話(スカイプ英語)スクールを選ぶとすればどこ?

たくさんあるオンライン英会話スクールの中で、これからはじめる人にどれを勧めるかと言えば、今ならDMM英会話です。
その人が何をやりたいか、どのように英会話を学習したいかによって変わってくるので、例えばカランメソッドのような特殊なことをやりたいというのであればDMM英会話はおすすめできませんが、そういうことでなければ、総合的にみてDMM英会話になってしまいます。

本当は私はDMM英会話はあまり好きではありません。それはDMM英会話のしたたかさに不安を感じているからです。そのあたりのことについては後述するとして、まずはいいところから書いていきます。


なんといっても安いです。これまで繰り返しキャンペーン期間を延長していて、今は10月末まで半額となっています。大手では群を抜いて安い状態です。近い価格のスクールがないこともないのですが、最安値クラスであることは間違いありません。

講師にはフィリピン人だけでなく、リトアニアやボスニア・ヘルツェゴビナ等、あまり馴染みのない国の人もおり、フィリピン人とは異なるなまりを経験したり、その国の文化を知る機会になります。
講師の個性によりますが、楽しくレッスンできる人が多いです。楽しいというのは英会話を続ける上で、とても大切なことです。

レッスンが終わると講師からレッスンノートをもらえます。とは言ってもそのメッセージはコピペが少なくありませんし、センテンスや単語はどうせ復習しませんから必要ないかもしれません。講師は時間節約のためレッスン中に書いていたりしますし、そうでなければ残業しなければならなくなりますから、どうせ使わないものに対して講師に負担を課すのは個人的にはいらないと思っていますが、そういうことを求める人には意味があるかもしれません。

予約やお気に入り講師の登録等、システムの基本的な部分も若干使いにくい面があるにせよ、概ね良いと思います。
レッスンごとに生徒から講師への評価コメントが入力できて、講師のプロフィール欄に掲載されます。スタッフがチェックはしているようですが、ネガティブな内容であっても普通に掲載されます。この手のフィードバックはあっても現実には何にも活かされないのが普通ですので、ほとんど無条件で掲載する運用はせっかくのコメントを活かすもっとも適当な方法であると思っています。

条件を指定して講師を検索

レッスン教材としてPDFのオリジナルテキストが用意されていますし、TOEICや瞬間英作文等の提携教材を使うことができます。これらは時々追加される等、増強を継続的にしているのはいいことです。
もちろんアーティクルやフリートークも可能です。

講師側からキャンセルされた時には、解約するまで使えるレッスンチケットが発行された上、当日以内であればキャンセルされた分のレッスンで再予約ができます。これはDMMが一回分のレッスンを損するようになっていて、ちゃんと自社にペナルティを科しています。当日予約の権利を行使しなければ、そうはなりませんが、それでも先行予約に使い良いレッスンチケットがもらえています。

マニラのマカティ、セブ、ダバオの3箇所にあるオフィスからレッスンしている場合と、講師の自宅からレッスンしている場合があります。オフィスの場合、回線や機材の安定性、環境という面でメリットがあります。自宅講師はそういう点では劣ることがありますが、講師の家族が登場したり、周辺の騒音も話題にできるのは、ある意味楽しいことかもしれません。

DMM英会話にとりたてて大きな問題はなく、一般的なオンライン英会話として誰にでもおすすめできます。


さて、当然ながらどのスクールであっても完璧ということはなく、まだ途上と思われる事項がないわけではありません。

講師のクオリティは高くありません。しかしもともとどこでもオンライン英会話スクールのフィリピン人講師のクオリティは高くありません。これも何を持って良いと言うかは見方によりますので、人によって合う合わないということになりますが、悪く言えば寄せ集めなのではないかという気がしています。DMM英会話自体まだ新しいスクールですし、広告とキャンペーンによって一気に大量の生徒を集めている経緯があり、それに応えるための講師も雇わなければならなかったわけですが、そうなると、採用にあたって講師を選り好みする余裕が制限されるように思います。どこのオンライン英会話スクールでも講師採用率何パーセントとか言っていると思いますが、母数が何かとか、いつ、どこでの数字かとか、よく分かりませんし、結局そういう数字はなんとでも言えてあてになりません。ですから、それでもって講師の品質がいいという保証にはなりません。
講師のトレーニングも、どうやら入念ではないようです。とういうかろくにやっていないと思われます。実際のところ他社の経験があるような講師には不要だろうとは思いますが、講師のスタンスとしてはパート、アルバイト感覚だということです。
私に言わせればトレーニングなんて下手にしてもらわないほうがいいのですが、普通の日本人生徒はどう思うか分かりません。

オフィス勤務ということですが、オフィスを持つ他社オンライン英会話スクールと比較すると講師間の横のつながりは薄いようです。オフィスといっても自宅に代わる場所貸しをしているだけで、講師は四方を壁で囲まれたブースの中で孤独に仕事をしており、講師間で親しい関係にはなりません。ミーティングが定期的に開催されているようなこともなく、組織的な運営は期待できません。
あくまで自宅の延長線上にあるオフィス勤務ということであって、オフィスであることのメリットはインフラのみという感じです。

契約プランは毎日1回から毎日3回の3通り用意されています。毎日最大3回というのは足りません。複数アカウントを作ってもいいですが、割高感を感じるため最低4回以上のプランは用意しておいた方がいいと思います。


最後に、DMMのキャンペーンについてですが、当初は月額980円で華々しく開始し、現在は半額を継続実施中です。生徒にとって安いのは単純にありがたいことに思えますが、いつ終わってくれるかと思っている他社は、毎月毎月キャンペーン期間が引き伸ばされるたびに忌々しく感じているのではないかと思います。
グループ全体で売上1000億円とも言われるDMMから見れば、規模から考えてオンライン英会話事業の赤字は大したことありません。けっして無料でやっているわけではないので、生じる赤字幅もむちゃくちゃ多いわけではありません。オンライン英会話を専門でやっている他社では、そこにしか収入がないため、このような戦術には追従できません。さらに円安や消費税増税がかぶさって、いっそう厳しい状況が思い浮かびます。
幅広い業界で事業を展開するDMMは、これまでにも熾烈な競争を経験してきているでしょうから、えげつないほどに強かです。マーケティング戦略的に見れば、DMMは圧倒的多数のシェアを獲得するまでキャンペーンを続けるでしょう。つまり、現在最大シェアであるレアジョブを撃沈するつもりです。レアジョブがどうにか資金を調達してDMMの価格というアドバンテージを無効化しようとしても、バックからの補給が絶えないDMMは際限なくキャンペーン期間を延長してきます。周辺システムを改良する等、差別化を考案しても、所詮オンライン英会話の本質は25分間のレッスンですから、たいしたインパクトは与えません。有名大学出身講師の在籍や、未だシェアNo.1で老舗であるといった強みも活かせていません。レアジョブがDMMが真似のできない画期的な差別化の方法をこれから発明するなんて望みはあるでしょうか。
DMMが圧倒的多数のシェアを獲得した暁には、通常価格に戻しても、もはやDMMに立ち向かえる相手はいなくなっています。巨大なバックという対抗不能な核兵器を持つDMMに対して、核を持たないオンライン英会話専業会社は勝てません。同様の核を持つ資本が参入すれば可能ですが、消耗戦をするほど価値のある市場に見えるかは分かりません。
DMMが通常価格に戻したら、他社に乗り換えるつもりでいても、もうそのころには他社は弱体化しきっています。特にメリットがなければ、わざわざ移る人はいません。
DMMにしてみれば、万一、英会話事業がコケても、事業多角化の一貫としてやっていることですからその中には当然失敗するものも想定していますし、会員獲得や知名度向上に一定の効果があったとして、それはそれで得るものがあったと言えるでしょう。DMMオンライン英会話のウェブサイトを使っていますと、どこのページを開いてもずっとついてくる動画やオンライゲーム等他事業へつながる上部メニューを見ていてそう感じます。

とは言え、これからオンライン英会話を始める人にどこのスクールを勧めるかといえば、無難にいけば、やはりDMM英会話となってしまいます。

世の中どうなるか分かりませんし、これも市場の原理ですから、仕方ないのですが、将来的に競争原理が働きにくくなって、価格はいいとしても、レッスン内容やユーザーサポート等、細々したところに品質低下するようなことがないことを願うところです。

2014年4月17日木曜日

STAP細胞 捏造疑惑や再現性について騒ぎすぎ

最近、STAP細胞というのをニュースで見ることが多くて、なにやら論文を捏造したとか、STAP細胞というのがあるとかないとか、騒がしいようですが、何もよく知らない私から見ると大げさにいっているだけのように見えます。
完全に何も知らない私が個人的なブログに思いつきで書いているだけですから、流してもらっていいのですが、適当なことばっかり書いてみます。


まず問題は二つあって、一つ目は論文、もう一つはSTAP細胞が実在するかということです。

論文というのはドキュメントです。ただの文章であって、それ自体が直接何かの働きをするわけではありません。私はITのことをちょっとかじっているのですが、こういう業界でも実際に動作するソフトウェアだけでなく、ドキュメントというのを作成します。ドキュメントは記録として残したり、後から参加した人や事情を知らない人が開発物の全容を把握したり、部分的な情報を得るために使うことがあります。実際のところ、ドキュメントで記述ミスというのは普通に起こりえます。コンピュータコードならコンパイルとかビルドという工程を通す際に記述ミス的なものが自動的にチェックされるのですが、ワードとかエクセルのドキュメントで、そのようなことはありませんから、記述ミスがあって、誰も指摘したり修正したりしなければ、そのままですし、そのままであっても実際に動作するソフトウェアには影響ありません。それでいいわけではありませんが、ドキュメントのミスを撲滅するには馬鹿げたコストをかけるようなことをしなければできないのが現実です。


どう表現してここに書くか難しいのですが、ドキュメントは手段であって目的ではありません。ドキュメントを軽視するわけではないのですが、ドキュメントにこだわりすぎるのは、本当にやらなければならないことをできなくしてしまうことがあります。
大企業やお役所仕事でありそうな話で、手続きや書類ばっかりに手間がかかって、簡単なことを遠回しにしなければならなくなることがあります。もちろん、煩雑な手続きがあるのは意味があってのことでしょうが、そうではなく形式や格好を先に考えて行うとすれば発想の順序が逆になっていることがあります。目的を達する必要のために手続きがあるのであって、手続きに無理に当てはめて実務をするのではありません。
科学の世界において論文を書くことというのは研究成果を研究者同士で共有するために必要なことであり、正確に記述することが大切で、論文を書ける能力は研究者に欠かせないもののひとつなのだろうと思います。
少々飛躍した話ではありますが、例えば架空の音楽家、ここではとりあえずベートーヴェンという名前にしておきますが、彼は耳が聞こえないとします。音楽家にとって音が聞こえないのは致命的とも言える欠点です。しかし、彼には音楽家として活動する資格がないかと言えばそれは必ずしも分かりません。音が聞こえなくても経験的に作曲活動ができるかもしれないからです。
研究者にとって論文を書く能力はおそらく絶対的に必要な能力なのだろうと思いますが、しかし論文はあくまで手段であって、目的ではありません。論文を書けなければ研究ができないかどうかは決めつけられないような気がします。

捏造とのことですが、どういう動機があって捏造するのか分かりませんが、捏造しても意味がありません。問題はドキュメントではなく、STAP細胞の存在だからです。仮になにかしらの悪意があって捏造したとするなら、あまりにも無意味なことですから、騒ぐような問題ではありません。

あと、論文を出す前に第三者がチェックするべきというのが言われますが、恐れずにはっきり言ってしまうと「面倒くさい」と思います。面倒くさいという言葉は悪いですが、つまり、研究者が膨大な時間と頭をつかってやってきた研究を、関わっていない他の研究者がトレースして、しかも疑いの目を持って、そうとうな時間と思慮をかけて行うというのは忍耐と犠牲が要ります。非現実的ということです。


次に、もうひとつの問題であるSTAP細胞が実在するかどうかということですが、これはどちらでも構わないと思います。STAP細胞が実在すればいいのかもしれませんが、なかったとしてもそういうことはありえます。昔、光より速いヒッグス粒子というのを発見したかもしれないという発表がありましたが、実際はどうやら計測ミスらしいということがありました。研究というのにそういうことはつきものです。慎重な発表は必要ですが、研究を萎縮させないために間違っていたからといってあまり強く責めることはできません。それに雑誌に掲載されたというだけのことで、まだ第三者による再現が広く行われる前の段階です。ですから、今後、実験の仕方に問題があって、STAP細胞ではなかったという結論になる可能性は普通にあります。

今のところこのニュースに関してはこんな感じですが、それにしてもマスコミには困ったものです。

リモートデスクトップの上部バーが邪魔にならない方法を発見

今日はいままで気付かなかった、つまらないTIPSをご紹介します。
おそらく単に私が知らなかっただけだとは思いますが、ひょっとすると私のような人が他にもいるかもしれないのでここに書いておきます。

Windowsのリモートデスクトップをフルスクリーンにして使っていると、画面上部にこのようなバーが表示されます。


これは左端のピンアイコンをクリックしてオフにすることで、画面上部に隠すようなイメージで見えなくすることができるのですが、それで完全に見えなくしてしまうと、リモートデスクトップを使っていることや、どのパソコンに接続しているかが分からなくなってしまいますし、バーの右端にあるアイコンを操作したり、バーをダブルクリックしたりするのが素早くできなくなってしまいます。そのため、私はこのバーを常時表示したままにして使っています。

それでもバーの下に隠れた部分を操作することができないので、そのときはバーをドラッグして左右に動かしてずらして、下に隠れていた部分を操作していました。
今日気がついたのですが、実はこのバーは横幅のサイズも変えることができます。そんなこと知っていると言われるかもしれませんが、恥ずかしながら、今まで気が付きませんでした。
バーの左右の端の方をドラッグするとサイズを変えることができます。これができるのであれば、バーが邪魔になる確率が減るので結構ありがたいです。


このバーですが、そもそもピン止めをオフにして見えなくした際でも、フェードイン、フェードアウトとかスライドするアニメーションとかいらないので、瞬時に表示/非表示して欲しいです。
たぶんWindowsのXPあたりからですが、こういう操作性を犠牲にするアニメーションとか、濃淡のはっきりしない色使いとか、ちょっと考えものです。
昔はパソコンが遅くてレスポンスが悪かったのを、今ではパソコンの性能を活かして遅くしているのですから、世の中単純ではないなあとしみじみ感じている今日このごろです。

効果的に上達するためのオンライン英会話の本当の活用方法

ここにオンライン英会話スクールが二つあったとして、
スクールAはこう言うとします。
「私どものスクールで学習していただくことで、だいたい3ヶ月後にはそれなりに英語が話せるようになります」
一方、スクールBはこう言います。
「当スクールで3年程度やっていただければ、そこそこ英語が話せるようになります」
これから英会話をはじめようとしている人がいたとしたら、どちらのスクールを選ぶでしょうか?

3ヶ月と3年の違いですね。これほどトラップが分かりやすい設問はないですから、大半の人はスクールBの方を選ぶ、と言うかもしれませんが、3ヶ月程度オンライン英会話をやってもまともに英語が話せるようになるはずがないのは当たり前として、3年でもかなり難しいというのが実際です。
しかし、世の中にある英会話の書籍や教材を色々見ていますと、楽に英会話ができるようになると感じさせるように書かれているものが多いような気がします。つまりそれが人々の求めるものであって、それを叶えるものでなければ意味がないからです。

英会話をそれなりのものにするには数年あるいは数十年の歳月が必要という現実を言ってしまうと、英会話を簡単に考えている人には興味を持たれなくなるかもしれません。これから英会話をはじめようという人が、そんな気の遠くなるような先のことを夢見て英会話をやろうとは思わないでしょうし、ひとつの書籍や教材でそれだけの学習期間を支える手段を提供することも現実的ではありません。


英会話ができるようになるには数千時間から一万時間以上の練習が必要だと言われています。ちょっと計算していただければ分かりますが、1レッスン25分のオンライン英会話でそれだけの時間を満たそうと思えば、何年、何十年という単位の期間を要します。
ここで、中学校や高等学校で英語の授業をやってきたストックがあって、その分の時間をすでに完了していると言われるかもしれません。日本の学校の英語は英会話ではありません。日本語で授業を聞いて、英語の問題を解いたりするのが大半で、会話の練習ではありません。それに、理屈の上で時間数を水増しして喜んでいても、なにも意味がありません。

オンライン英会話で英会話の練習をするには、一日1レッスンでは、まったく足りません。
私がオンライン英会話をはじめたきっかけであるロゼッタストーンをやっていたときには、週に3回程度しかオンラインのレッスンをしていませんでした。講師が何を言っているのか分からないので、リスニングにものすごく集中力を使い、自分も英語を話せないので、いつも失敗ばかりして凹むことが多かったので、レッスンを受ける前はいつも緊張して不安にかられていました。ですから、初期の頃はレッスンをたくさんとれなくても仕方ないと思いますが、そうだとしても1年も経てば2つ、3つと増やしていかないといつまで経っても英会話はできるようになりません。オンライン英会話で英会話をできるようになるには、毎日のレッスンを多くする以外に事実上選択肢はないと言い切ります。
オンライン英会話スクールの中には、複数レッスン契約の場合、割引しているところもありますし、複数アカウント、複数スクールも視野に入れて、少なくとも一日4回。できればもっと増やしたいところです。その分、費用もかかりますから、安いスクールを選ぶことも考えなければなりません。
文法や語彙はオンライン英会話以外の方法でいくらでも学習できますから、オンライン英会話は会話練習に特化させ、会話の機会をいかに増やすかがポイントです。講師に何かを教えてもらうつもりはなく、会話になっていないカランメソッドやDMEのような手法も意味がありません。それであれば安いスクールでも問題なく、会話相手として成立し、いかに楽しく続けられるかが重要となります。


ひょっとすると、会話をするのに話題が尽きることを心配される方がいるかもしれません。
英会話をするのに国際情勢や経済状況などに詳しくなければならないとか、博識に富んでいないといけないということはありませんし、普通の生活をしている人は毎日特別なイベントが起こるわけでもありません。人に誇れる社会的地位や交友関係も関係ありません。それに実はそういうウンチクとか、自慢話というのは、聞いているほうは楽しくありません。
そう、例えば、レストランで注文した料理がなかなか出てこなくて忘れられてるんじゃないか心配したとか、トイレに行って個室が全部埋まっていて困ったとか、そういう些細な話で構いません。事前に話題を用意しておく必要もありません。話題に困るとか、レッスン前に話題を準備しておくというような発想では、毎日のレッスンが苦しくなります。アーティクルも必要ありません。むしろアーティクルを使うと、リーティングや意味の知らない単語の解説に時間を食って会話練習になりません。アーティクル自体も探してこないといけないし、事前に調べておくとかすると、面倒くさくて続けることができません。
それと、英会話というのは相手やその日によってうまくいく日とうまくいかない日があります。残念ながらうまくいかないということがどうしてもあります。そういうことも含めて、それがオンライン英会話での練習ということなのだろうと思います。

2014年4月16日水曜日

オンライン英会話で上達するためには教材を使わない

カリキュラム、コース、マテリアル、教材・・・オンライン英会話スクールによって言い方は異なりますが、これらはオンライン英会話のレッスンで行う学習方法のことです。具体的には、テキストブックを用いるものであったり、インターネットの記事を使うものであったりするのですが、カランメソッドやグローバリッシュ等、独特のカリキュラムを持っているスクールもあります。

どのカリキュラムで英会話レッスンをすれば良いかということは、学習者のレベルや、何を目的とするかによって変わってきますし、状況は各人で千差万別であって、どれが良いとも悪いとも一概には言えません。
それにもかかわらず、私は少し思うことがあって、この記事を書いています。オンライン英会話にはオンライン英会話に適した学習スタイルがあるような気がするのです。

例えば学校のテストで点数を取ることを目的としてオンライン英会話を使うのは適していないと思います。そういうことは塾でするほうが効果的です。TOEICや英検目的であれば多少は意味があるような気がしますが、私はやったことがないのでよく分かりません。
そうした試験対策といった類のものではなく、私は英語での会話力という実用目的で考えたときに何が有効かということを考えています。

オンライン英会話スクールの中にはテキストブックを用いて文法レッスンをしているスクールが多くあります。現実的に考えて、英語の文法を知らない人が、英語で文法を説明されても理解するのは難しいと思います。不可能とまでは言いませんが、英語の文法を知らないレベルの人が、英語で文法を説明されるのですから無理があります。もともとある程度の文法を知っていて、復習や補足的な理解のためにあえてオンライン英会話で文法を学習するという意図や、文法の説明を受けることそのものがリスニング力の向上につながるという意図で受けることも考えられますが、文法レッスンの性格から講師が一方的に話している時間が長くなりがちで、リスニング力はともかくスピーキングの機会が少なすぎます。

そしてなにより、残念なことに文法を理解しても英語を話せるようにはならないということです。文法が不要という意味ではなく、文法だけでは話せるようにはならないということです。英語に整然とした法則性のようなものがあると信じて、それを組み合わせることで英語を縦横無尽に使いこなせるようになるという望みは幻想です。自然の言語というのはそのような単調なものではなく、例外や自然な言い回しが無数にあり、簡単にはいきません。

それでは文法が不要かと言えばそうではありません。文法も必要なのですが、その頻度が問題です。

人間は何かを覚えようと思っても、自分の意思で覚えられません。苦労なく記憶をコントロールできません。コンピュータのメモリのように、通電している間は確実に覚えておけるというような仕組みではありません。
文法でも単語でもそうですが、学習したからといってそれですぐ永久記憶になりません。学習したその時は使えても、継続的に使えるものとしては身につかないのです。
テキストを用いた文法レッスンでよくあるのが、文法の基礎を学習した最後にOwn sentenceといって学習した文法を用いて学習者自身が自らの言葉を作る練習をします。学習した文法を使えるものに変えるためのトレーニングです。しかしそれとて、記憶や能力が廃れるのにそれほど時間を要しません。Own sentenceを作ることで、その時だけでなく永続的に使える能力になるのなら英会話の習得にこれほど苦労しません。


英語は勉強しても身につかない。私は、この難題の存在から目をそらしたり、気づかないふりをしたくありません。誰もがうすうす気づいているのに、まるで勉強をすれば英会話ができるようになるかのような錯覚にとらわれるのは、もうそろそろ過去の遺物にしてはどうかと思います。仮にこの問題を解決する良案がないとしても、良案がないことをもって効果のないことをせざるを得ないという理由にはなりません。実際のところこれに気づいている人がたくさんいることは知っていますが、オンライン英会話の現状を見ているとそれが反映されているようには見えません。オンライン英会話もビジネスですから需要のあるカリキュラムを組みます。それがどのような方向かを見ていると、やはり少し違うのではないかと思えます。もっともオンライン英会話スクールは、25分間を埋めるための題材としての役割と、継続してもらうための目標設定の意味としてテキストを用意しているのだとは思います。

文法を勉強したいなら、オンライン英会話で理解し難い英語で説明を受けなくても、書店や図書館で文法書を探したり、インターネットでも無料で英文法を解説しているウェブサイトを見ることができます。文法の基礎だけでなく、それにまつわる表現やプラスアルファの知識でさえも継続的に紹介しているウェブサイトがあります。YouTubeではネイティブの発音や英会話の表現を紹介しているビデオがたくさんあります。
NHKのラジオ英会話では、15分間の番組の中で、会話例、ボキャブラリー、イディオム、表現、発音、リスニングといった英会話に必要な要素が網羅的に無駄なく盛り込まれています。毎日少しずつ効果的に英会話を学習することができます。NHKが作っているだけあって非常に完成度が高いです。
これならオンライン英会話で、わざわざフィリピン人素人講師に教えてもらう必要はありません。
しかし、もちろんこれらをやっても英語を話せるようにはなりません。勉強をいくらやっても英会話はできません。


では、どうすれば良いかということですが、現在ある中で最有力の解決策はやはりオンライン英会話です。しかし、オンライン英会話で勉強をやっても意味がありません。勉強をするなら上に挙げたものでもっと効果的にできるからです。
オンライン英会話は実践の場、あるいはシミュレーションとして活用するのが最良です。それ以外に活かしようがありませんし、それこそがオンライン英会話ならではの強みであり、今までの勉強では実現できなかった英会話の上達を可能にする限られた方法のひとつです。
英会話の能力というのは目に見えて上達しません。英会話の練習を継続していて、ふと一年前の自分を振り返ったときに、そういえば一年前に比べれば少しは成長しているような気がするかもしれないなあ、という程度にしか実感しません。
英会話が使えるようになるためには、膨大な時間の練習が必要です。一日25分では少ないです。はじめは少しずつはじめるのがいいと思いますが、慣れてきたら可能な範囲で増やしていくことをおすすめします。
圧倒的な量の会話練習と、少しの勉強を平行して行うのが現在において最適な英会話の学習方法であろうと思います。

OneNoteを使うときのデスクトップエクスペリエンスのインストール

Windows Server 2008 R2でMicrosoft OfficeのOneNoteを使おうとしたところ、
「デスクトップ エクスペリエンスがインストールされていないため、OneNote を起動できません。インストールするには、[コントロールパネル]の[プログラムと機能]に移動して[Windows の機能の有効化または無効化]をクリックします。」

というエラーが出てきてOneNoteを起動できませんでした。

このデスクトップエクスペリエンスをインストールするには「サーバー マネージャー」を使います。
「サーバー マネージャー」の左側ツリーから「サーバー マネージャー(XXX)」を選択し、右側ペインの「機能の概要」欄の「機能の追加」をクリックします。


「機能の選択」ダイアログが表示されるため、ここから「デスクトップ エクスペリエンス」のチェックボックスをオンにします。


この後、いろいろなメッセージが表示されたり、再起動が必要になることがありますが、後は画面の指示にしたがっていればデスクトップエクスペリエンスのインストールが完了します。

デスクトップエクスペリエンスのインストールができれば、OneNoteは使えるようになりました。

2014年4月15日火曜日

オンライン英会話スクールの比較おすすめの選び方

100社以上あると言われるオンライン英会話スクールですが、その中からどのようにして、最適なスクールを選べば良いか。これから始める方や、スクールの乗り換えを検討している方に確実なオンライン英会話の選択方法を提案します。

その方法を簡単に言ってしまえば、スクールのスペック一覧表を作成するというだけのことです。
それにはExcelのような表計算ソフトを用いると便利だと思いますが、テキストの書けるメモ帳のようなものでも、なんでも用を足せば構いません。
縦にスクールの一覧、横にスクールの項目を持つ表をひとつ作ります。

項目は例えば以下のようなもので、必要そうなものを考えて列挙します。
・スクール名
・URL
・時間帯
・料金
  月額制・ポイント制・チケット制
・レッスン単価
  そのスクールに加入すれば選択するであろう料金プランで計算した単価を記入
・講師に関すること
  人数
  国籍
  性別
  年齢
  オフィス・在宅
・カリキュラム・コース・マテリアル
  オリジナルテキスト
  市販テキスト
  カランメソッド
  DME
  キッズ
  フリートーク
  その他、旅行、ビジネス、発音、独自カリキュラム等

主なものは上記ですが、それ以外にも、設立年、オフィス所在地、体験レッスン有無、評判、ウェブサイトの使いやすさ、レッスンキャンセル方法等、検討に必要と思われる項目を追加してください。

項目の列挙は上記でOKとして、次に候補となるスクールを探してきます。
100社以上あるすべてを調べあげるのは大変ですので、めぼしいところを10社以下程度ピックアップします。
そのために、オンライン英会話の口コミ・比較サイトを参考にします。
以下にいくつかのサイトを紹介します。

オンライン英会話スクール比較 EXCELLENT エクセレント
オンライン英会話スクール比較サイト Best Choice
オンライン英会話の口コミ満載!オンライン英会話の比較王
オンライン英会話の情報満載  オンライン英会話スクール比較サイト
オンライン英会話比較ガイド -オンライン英会話スクール情報の徹底比較

どこのサイトでもいいですから、スクール一覧ページを探して、条件的に良さそうなところや、評判の良さそうなところ、有名なところ、気になるスクールを適当に拾ってきて作成中の一覧表に記入していきます。

候補となるスクールを記入したら、スクールの公式ウェブサイトを見に行って、各項目のデータを調べて埋めていくと、ひとまず表は完成します。自分だけが分かればいい表ですから、項目の精度はだいたいで構いませんし、全部埋まらなくても問題ありません。

このようにして作成した表は以下のようなものになります。


こうした表を作成することで、オンライン英会話の相場やスクールごとの特徴がよく分かってきます。その過程では各スクールのウェブサイトを視察できて、項目に挙げられないようなことや、スクールの雰囲気も知ることができます。

作成した表の中から、優先順位をつけたりしつつ、コレというスクールをいくつか選んで、体験レッスンを受けていきます。
せっかくこのような表を作っておいたのになんですが、必ずしも表にあるスクールのスペックだけにこだわらない方がいいと思います。直感やフィーリングで良さそうなところの体験レッスンも受けてみてください。後から後悔しないためには、気になるところをなくして納得しなければ意味がないからです。

後は、各スクールの条件、体験レッスンの内容等から総合的に判断し、最適だと思われるスクールを選択するだけです。
実際のところ数回の体験レッスンだけでは、本当の使用感は分かりません。
入会金が不要なところで安いスクールを選んだとするなら、月額はたかだが数千円程度だと思います。その数千円でひと月スクールの様子を体験するつもりで入会してみるのがいいと思います。問題ないようであれば継続すればいいですし、ダメなら解約して次のスクールを探せばいいだけのことです。それでも損失はせいぜい数千円です。

とはいえ、どこのスクールを選んでもそれなりに情が出てきて、やりはじめたら愛着が湧いてくるものです。ですから、とにかくどこでもいいからやってみることが一番です。
パソコンとヘッドセットやウェブカメラ、あるいはスマートフォンでもあれば今すぐ無料で体験レッスンができますから、すぐに始めてみてはいかがでしょうか。

2014年3月17日月曜日

ブルースクリーンでWindows8が起動できなかったが復帰 原因とエラーコード

今朝、SONYのVAIO duo 11 の電源を入れるとブルースクリーンになり、以下のようなメッセージが表示されました。


Recovery

Your PC needs to be repaired

The operating system couldn't be loaded because a critical system driver is missing or contains errors.

File:\windows\System32\drivers\iaStorA.sys
Error code:0xc0000017

You'll need to use the recovery tools on your installation media. If you don't have any installation media (like a disc or USB device), contact your system administrator or PC manufacturer.

Press the Windows key for UEFI firmware Settings
---------------------------------------------------

どうやらWindows8起動時にiaStorA.sysというファイルが読めなかったようです。
何回起動しなおしても、同じ画面になって先に進むことができません。
エラーコードやファイル名で対処法を検索して探しますが、原因は分かりません。

情報がなければ自分でどうにかするしかありません。
まず、レスキューモードを起動して、「トラブルシューティング→詳細オブション→自動修復→Windows 8.1」をやってみますが、なにも修復できませんでした。
次に、「トラブルシューティング→詳細オブション→リカバリーやメンテナンス→Windows 8.1」の中から「かんたん診断」や「ハードディスク診断と修復」を試してみますが、問題は発見されず、VAIOを起動しなおしても相変わらずブルースクリーンです。
「トラブルシューティング→PC のリフレッシュ」というのがあって、これはファイルを残したままWindowsを再インストールしたときと同じような状態にできるらしいのですが、インストールしたプログラムが削除されてなにもなかったことにされるらしいので、できればやりたくありません。いちおう何を削除したのかログに残してくれるようですが、再インストールしなおすのは面倒です。
残るは、「トラブルシューティング→詳細オブション→イメージでシステムを回復→Windows 8.1」というのがありまして、システムのフルバックアップがあればそれから完全に回復できるようです。幸い二週間ほど前にバックアップを取ったものがあったので、最悪のときはこれを使うしかないかもしれません。
しかし、その前にやれることはやっておきましょう。「トラブルシューティング→詳細オブション→コマンド プロンプト」を開き、読めないというCドライブの「\windows\System32\drivers\iaStorA.sys」をコピーしたり、リネームしたりして作りなおてみましたが、ダメです。Xドライブのリカバリー領域にある同じ名前のファイルをコピーしてきましたが、これまた結果は変わりません。それならと読めないというiaStorA.sysを削除してみると、今度は「\windows\System32\drivers\Ntfs.sys」というファイルが読めないと言われます。

これはもう二週間前のシステムイメージのバックアップから戻すしかなさそうかとあきらめかけていたところ、どういうわけかWindowsが起動できてしまいました。
その後、何度か再起動を試しましたが、ちゃんとWindowsが起動できます。
原因は分かりませんが、単にSSDの調子が悪かったのかもしれません。

いずれにせよ思うのは、システムイメージのバックアップをとっておくべきだということです。
システムの完全なイメージがあれば、少なくともバックアップをとった時点の状態には戻すことができます。

もうひとつ、今回のトラブル中に試せなかったのはセーフモードでの起動です。Windows8では簡単にセーフモードで起動できないようになったようで、こういう場合に備えてセーフモードで起動できるように予め設定しておいた方がよさそうです。

2014年3月13日木曜日

タスクスケジューラでバッチファイルが実行できない

Windowsのタスクスケジューラでバッチファイルを実行しようとして、バッチファイルがうまく実行できないことがありました。
他のバッチファイルは実行できるのですが、特定のバッチファイルのみが実行できず、しかもタスクスケジューラは何が問題か教えてくれないので、原因が特定できず少しハマってしまいました。


その原因はずばり、カレントディレクトリにありました。

バッチファイルをエクスプローラーやコマンドプロンプトから実行しているときは、結果的にバッチファイルのディレクトリがカレントディレクトリになっているのですが、タスクスケジューラから実行する場合は、カレントディレクトリがバッチファイルのディレクトリになっていないのです。

そこで、バッチファイルの先頭にcdコマンドを挿入し、バッチファイルのディレクトリに移動するようにします。

cd C:\batch_dir

これでうまくいったのですが、その後、環境を変えた時にこれでもうまくいかないことがありました。
それはドライブが変わった時です。その場合はさらにカレントドライブも変更します。

D:
cd D:\batch_dir

つまらないところでハマってしまいました。

タスクスケジューラの履歴タブが無効になっているのを有効にする

タスクスケジューラのタスクのプロパティを表示したときに履歴タブが「履歴(無効)」となっていて実行時のログを確認できないことがあります。

これを有効にするには、イベンドビューアーから設定を変更します。イベンドビューアーはコントロールパネルの管理ツールの中にあります。

イベントビューアーの「イベントビューアー(ローカル)」→「アプリケーションとサービス ログ」→「Microsoft」→「Windows」→「TaskScheduler」とたどっていき、

右側ペインから「Operational」を右クリックしてプロパティを開きます。


プロパティの中から「ログを有効にする」のチェックボックスをオンにします。

その後、タスクスケジューラでF5キーを押して表示を更新するなり、タスクスケジューラを再起動するなりすれば、履歴タブの(無効)表示はなくなって、有効になります。

お試しください。

2014年2月21日金曜日

バギオからバナウェへKMS Linesバスで移動

フィリピンの避暑地バギオ(Baguio)から棚田で有名なバナウエ(Banaue)まで、バスで移動することができるのですが、情報がとても少ないようですのでここに記載しておくことにします。
バス会社はKMS(Kiangan Motor Service) LINESというところで、ローカルなバス会社なため予約システムや公式ホームページすらありません。唯一、facebookがあるのみです。
事前予約しようとするなら、そのfacebookからメッセージを送るか、facebookに記載の番号に電話をするか、あるいは直接窓口に行くしかありません。といってもたいていは予約なしで乗車できると思います。

2014年2月現在、バギオからバナウエには、朝8:00発と夜21:30(9:30PM)発の便があるようです。





KMSのターミナルの場所ですが、ほとんどなにも情報がないため観光客には分からないのではないかと思います。一番いいのはタクシーに乗って運転手に聞くことですが、だいたいの場所も分かっていないと、タクシーを使う距離なのかすら分かりません。タクシー運転者が場所を知らない可能性や英語が通じないこともありえます。

KMSのバギオのターミナルの正確な位置はこちらになります。
バギオのKMSターミナル位置
バーナムパーク(Bumham Park)の北西です。


こんな雰囲気のところで、この写真では道路の右にバーナムパークがあります。


 知らないと分かりにくいですが、この看板が目印です。


こちらのカウンターでチケットを購入します。

私は朝8:00の便を利用しましたが、途中3回のトイレ休憩を挟んで、バナウエには16時前に到着しました。


20人乗りのマイクロバスでした。

バナウエではBanaue Tourist Informationの前に到着します。
バナウエ到着地点
このすぐ東の坂を下ったところにバナウエのKMSのオフィスがあります。
バナウエのKMSターミナル位置


右側の小屋がKMS予約オフィス。
道の上の建物がBanaue Tourist Informationです。


バナウエのKMSオフィス


 この看板によるとバナウエ発、バギオ行に関しては、朝7:00発と夜18:00(6:00PM)発があるようです。

注意!
このページの情報は2014年2月時点のものですので、現地に着いてから電話で問い合わせて確認したり、計画修正に備える等、誤りや変更に対応できるようにしておくことをおすすめします。

2014年1月28日火曜日

フィリピン航空の座席指定方法

フィリピン航空(Philippine Airlines)のウェブサイトで航空券の予約ができるわけですが、座席指定の方法がちょっと分かりにくいので、こちらで紹介しておきます。

フィリピン航空のトップページ(http://jp.philippineairlines.com/)から出発地、到着地、日付等を選択して、検索するとフライトの選択ページが表示されます。

フライト選択ページ

ここでレギュラー・エコノミー等のクラスを選択した後、ページ下の「次へ>」をクリックします。
このページで「座席」と書かれた部分をクリックすると、

シートマップで空席を確認

このような座席の予約状況を確認できます。一見ここで座席指定できそうに見えますが、ここではまだ座席の予約はできません。空き状況だけ確認できます。

また、座席指定のできないバジェット・エコノミーを選択した場合は、当然、この後のページでも座席指定することはできません。

次の確認画面では利用規約に同意して次のページヘ進みます。

確認ページ

氏名、電話番号等、各種情報と支払い方法を入力した後、ページ一番下の灰色のボタン「座席を選択する」と書かれたところが座席指定するためのボタンです。

各種入力ページ

これが分かりにくくて見落としがちなので注意してください。
クリックすると座席指定のページが表示されます。

座席選択ページ

お好きなシートをクリックして指定してください。

万一、このウェブサイトで座席指定するのを忘れた場合は、フィリピン航空の東京支店等に電話すれば、座席を指定することができます。その際、予約番号(6桁のアルファベット)が必要ですので、予約時にメールで送られてきた「Your Booking Confirmation」で確認しておいてください。ただし、追加料金が必要な壁前の席や非常口座席を予約するには別途振込等で支払いが必要になります。

それでは、良い旅を楽しんできてください!

2014年1月27日月曜日

リカバリー領域が削除できない時、手動で削除する方法

VAIO duo 11のSSDにはリカバリー領域がありますが、これを削除して、その分空き領域を増やすことができます。やり方は簡単で、シャットダウンしてからキーボード手前にある「VAIO」マークの裏側にある「ASSIST」ボタンを押して、メニューを選んでいくだけです。具体的な手順はオフィシャルサイトにあります。
私のVAIOでこれをやってみたところ「リカバリーパーティションを削除」を選んだところで、「実行中にエラーが発生しました」「作業は完了していません。本機をシャットダウンし、再起動後にもう一度やり直してください。」「エラー:1116」というメッセージが表示されました。

「リカバリーパーティションを削除」を選ぶと
 
エラー1116になる

USBメディアでやってもDVDでやっても同じ結果になります。
SONY製のプログラムがやっていることなので、なにが原因でどうしたらいいのかまったく分かりません。しかたないので手動でリカバリーパーティションを削除することにしました。

私のVAIOは128GBのSSDなのですが、以下のようにパーティションが切られています。


このうち最後の2つ、363MBと13.44GBを削除し、(C)を後ろに拡張します。


1.デスクトップの左下角を右クリックして「コマンドプロンプト」を起動し、「diskpart」を起動します。

C:\>diskpart



Microsoft DiskPart バージョン 6.3.9600

Copyright (C) 1999-2013 Microsoft Corporation.
コンピューター: XXXXXXXX

DISKPART>


2.次にディスク番号を確認します。

DISKPART> list disk

  ディスク      状態           サイズ   空き   ダイナ GPT
  ###                                          ミック
  ------------  -------------  -------  -------  ---  ---
  ディスク 0    オンライン           119 GB      0 B        *


3.ディスク0を選択します。

DISKPART> select disk 0

ディスク 0 が選択されました。


4.パーティションを調べます。

DISKPART> list partition

  Partition ###  Type                Size     Offset
  -------------  ------------------  -------  -------
  Partition 1    OEM                260 MB  1024 KB
  Partition 2    回復                1474 MB   261 MB
  Partition 3    システム               260 MB  1735 MB
  Partition 4    予約                 128 MB  1995 MB
  Partition 5    プライマリ              103 GB  2123 MB
  Partition 6    回復                 363 MB   105 GB
  Partition 7    回復                  13 GB   105 GB


5.始めに6番目のパーティションから削除しますので、6番目のパーティションを選択します。

DISKPART> select partition 6

パーティション 6 が選択されました。


6.選択した6番目のパーティションを削除します。

DISKPART> delete partition override

DiskPart は選択されたパーティションを正常に削除しました。


7.6番目のパーティションが削除されているか確認します。

DISKPART> list partition

  Partition ###  Type                Size     Offset
  -------------  ------------------  -------  -------
  Partition 1    OEM                260 MB  1024 KB
  Partition 2    回復                1474 MB   261 MB
  Partition 3    システム               260 MB  1735 MB
  Partition 4    予約                 128 MB  1995 MB
  Partition 5    プライマリ              103 GB  2123 MB
  Partition 7    回復                  13 GB   105 GB


8.最後のパーティションを選択します。

DISKPART> select partition 7

パーティション 7 が選択されました。


9.これも削除します。

DISKPART> delete partition override

DiskPart は選択されたパーティションを正常に削除しました。


10.最後の2つのパーティションがきれいさっぱり消えました。

DISKPART> list partition

  Partition ###  Type                Size     Offset
  -------------  ------------------  -------  -------
  Partition 1    OEM                260 MB  1024 KB
  Partition 2    回復                1474 MB   261 MB
  Partition 3    システム               260 MB  1735 MB
  Partition 4    予約                 128 MB  1995 MB
  Partition 5    プライマリ              103 GB  2123 MB


11.5番目のパーティンを拡張するために、それを選択します。

DISKPART> select partition 5

パーティション 5 が選択されました。


12.目一杯拡張します。

DISKPART> extend

DiskPart はボリュームを正常に拡張しました。


13.DISKPARTを終了します。

DISKPART> exit


ディスクの管理で確認するとパーティンが103.37GBから117.17GBに13.8GB増加しています。
もともと少ない128GBのSSDですので13.8GBとは言え貴重です。

標準のパーティションの削除で、どうしてもうまくいかない時は、このように手動で削除する方法もありますが、バックアップを取るなどして自己責任でお試しください。

2014年1月22日水曜日

労働基準法だけでない年次有給休暇 取得時期と頻度問題や買取、拒否

有給休暇は取得を辞退するのが当たり前?

法律によって定められた年次有給休暇という制度は会社や会社経営者にとって邪魔なものとして感じられることがあります。
特によくある勘違いが、「有給休暇は会社を休んでいるのに給料をもらえる」という発想です。実際には、休んでいる日の給料は、勤務している間に稼いでいます。会社は、この法律があるのは分かっているのですから、労働者が休むことを踏まえて全体的な報酬を考えておかなければなりません。
以前の記事でも書きましたように、有給休暇というのは勤務した実績に基づいて付与されるもので、後払いしている格好になっています。会社は当然に有給休暇分を加味した上で勤務させているのですから、勤務した後に有給休暇を取得することで会社が損をすることはありえません。
しかし、労働者は有給休暇を受け取ることなく自らの意思で取得を辞退することも可能です。会社経営者は労働者が有給休暇の取得を辞退することを期待できても、当然と考えることはできません。むしろ有給休暇を取得されるのが当然で、あわよくば辞退されることもありえるといった程度の認識になるでしょう。

有給休暇を取得する時に会社が文句をいう方法

年次有給休暇という制度は法律によって強力に保障された制度です。この制度が正常に運営されているかぎり、労働者による有給休暇の取得申請に際し、会社が言うセリフは何もありません。よほどなにか特別な事情があるときであれば、取得時期の変更を相談するようなことがあるかもしれませんが、それはまれです。そうそう頻繁にあったのでは、有給休暇の取得しやすさという会社の体制に不備があるのではないかと疑いたくなります。

有給休暇の取得頻度も関係がありません。
時々、会社経営者や管理職から有給休暇取得者に対して「先週、有給休暇を取得したのに、また今週も取得するのか」なんて言葉が聞かれることがあります。このようなセリフが有給休暇制度をきちんと理解している人から、聞けることはありません。
労働者は付与された日数のうち、まとめてとっても、バラバラにとっても構いませんし、取得時期が集中しても構いません。
ある月に有給休暇を一週間取得し、同じ月にまた一週間の有給休暇を取得するとしても、それ自体にはなんら問題はありません。むしろ、あんまり有給休暇を集中して消費しすぎると、他の時期に取得する分がなくなるのではないかと心配するくらいです。
自由に取得できる有給休暇の取得の頻度に対して、会社が何かいう筋合いはありません。2年の時効ギリギリになって、どうにもならなくなってから無理矢理取られるよりは、取れるときにどんどん取ってもらっておいたほうがありがたいことです。

有給休暇を取得する際に、会社や管理職者が何か言うというのは、その行為自体が有給休暇の取得しやすさを阻害します。会社が有給休暇の取得に対して不満の言葉を発したとしても、正しく有給休暇制度を理解していなかったり、有給休暇取得を辞退してくれる期待に答えないことへの不満によることが多いと思います。何か言ったからといって、最終的に有給休暇の取得に影響を与えることはありませんが、それがプレッシャーとなり、有給休暇の取得を申し出にくくします。
仮に会社や管理職者が有給休暇制度を正しく理解していたとしても、それでもなお、有給休暇取得を辞退する雰囲気になることを望む会社もあります。それはもちろん、その分の労働時間を稼ぐことができるからです。そのような会社の意図が念頭にある労働者は動じることがありません。

年次有給休暇の買い取りは、苛立たしい年次有給休暇を闇に消し去ることができる

取得できていない年次有給休暇を会社が買い取ることができる制度を設けている会社があります。
有給休暇を正常に取得できるように運営されており、ほとんどの人が完全に消化していて、それでも時効を迎えた残日数を買い取る形にすることで、取得しきれなかった人の不公平感を和らげられるような目的で導入するのであれば、有効に機能するかもしれません。
しかし、法的に認められていることではありません。特に労働者側が望んでいないとき、会社が買い取ることはできません。
買い取り制度を法的に認めるようにしてはどうかという意見もありますが、普通に考えて、年次有給休暇買い取りを認めると、会社が悪用するのは目に見えています。会社は買い取ることで日数を減らせ、有給休暇を与える必要がないと解釈します。買い取り費用は給与や賞与とともに人件費の総額として折り込む(年次有給休暇の買い取り費用分、給与や賞与を目減りさせる)ため、会社にとって別途費用がかかるという意識はありません。
たとえ労働者の同意がなければ買い取れないと法律で規定したとしても、人事権を持つ会社からの無言の圧力があっては、従業員は腹の中で不満に思いながらも、しぶしぶ買い取り希望の申請書を会社に提出することになるでしょう。

法律だけでなく、本当のところで考える必要がある

本音や実態に則した視点で考えた時、年次有給休暇制度には根深い問題があります。
会社、経営者、管理職者の意識と、なによりも一番分かっていないと思われる労働者自身の意識が変わっていかないと、年次有給休暇制度が気持よく運用できる社会にはならないのではないかと思います。

2014年1月9日木曜日

有給休暇に関してはまだまだブラック企業だらけ

年次有給休暇という制度があるのをご存知でしょうか。
私は株式市場というところに上場している会社に勤めているのですが、先日海外旅行のために長めの有給休暇を申請したところ、少々上の方から呼び出しをくらいました。
有給休暇という制度が法的にどういったものであるかというのはある程度存じているつもりでして、どのように言われようが最終的に有給休暇を取得できることは分かっているのですが、海外旅行ともなると航空券や宿泊施設の予約等、キャンセル時に違約金が発生したり、事前に必要となる物を購入しておいたりしなければならず、万一中止になった場合、損失がでますし、手間をかけて計画したものがオジャンになるようなことがあれば精神的にもダメージがあります。
世の中、まだ有給休暇という制度に労使とも無理解なケースもあるようですので、万全を記すため、有休申請には長めの期間的猶予と、少し上の上司への根回しをしてから行いました。とは言え、実際には今どきさすがになにか言ってくることはないだろうと思っていたのですが、予想に反し呼び出しがあったわけです。
年次有給休暇という制度に対して、根強く勘違いが浸透しているということだと思います。

有給休暇はもらえるのではなく、返してもらう

年次有給休暇は全労働日数の8割以上出勤している場合に、規定された全日数が付与されます。8割未満の場合は、その割合に応じた日数となります。
これの意味するところは、出勤したという実績があってはじめて有給休暇を取得できるということです。勤務もせずに有給休暇を取得できません。勤務期間中に有給休暇分の報酬が含まれていて、後払いでその分を有給休暇取得時効である2年以内に受け取っているという格好になっています。
勤務したにもかかわらず有給休暇を取得しないということは、勤務中に稼いた有給休暇という報酬を受け取っていないことになり、万一会社が有給休暇という報酬を支払わないことがあるとすれば、給料を支払っていないことと等しいとまでは言わないまでも、それに通じるものがあります。

法律により年次有給休暇という制度が定められている以上、会社はそれを前提に経営しなければなりません。したがって、有給休暇分の余剰を加味した上で、人員や給与を設定し、有給休暇を正常に与えられるように備えておかなければなりません。それにより、仮に従業員が誰も有給休暇を取得しない場合よりも結果的に従業員の給与が全体的に減少することになるとしても、法律がそのようになっている以上どうしようもありません。有給休暇を取得する者を狙い撃ちして不利益な取り扱いをすることは禁じられていますから、給与は有給休暇未取得者を含め全従業員平均的に調整することになります。平均給与を減らせば、従業員募集時に表記する条件が悪化し、従業員そのものの定着率や就労意欲の低下を招く恐れがありますから、バランスが求められます。
会社経営者にとって難しい部分ではありますが、日本中すべての会社がそのようなルールのもとに公正な競争をしています。
抜け駆けをする会社が出て、正直な会社だけが損をすることがないように、労働基準監督署にはきっちり取り締まっていただかなければなりませんし、労使とも有給休暇という制度を理解して正常に運用することが重要になるわけです。

有給休暇を取得すると他の人に迷惑がかかる?

有給休暇というのは、労働者の指定した時期に自由に取得できます。連続して取得しても、分割して取得しても構いません。
しかし、労働者の中には有給休暇を取得すると、その分の仕事が他の人に回ることを迷惑に感じる人がいます。

有給休暇というのはすべての労働者に公平に与えられた権利ですが、そのような権利があるのは、労働だけの毎日ではなく、時に家族や友人と過ごしたり、レジャーに出かける等して、疲れやストレスを癒やし、文化的な生活を営んで幸福な人生を過ごすために法律として整備されています。
雇用関係上、労使間では労働者が弱い立場にある場合が多く、法律で定めることで労働者主体の休暇制度をすべての人に強制しているのです。その結果、会社は有給休暇という制度が存在することを前提に経営せざるを得なくなりますし、労働者側についても、すべての労働者が有給休暇を取得する可能性があることを心得ておかなければならないように仕組まれています。
実質的に有給休暇の取得を阻害することはできません。なにかの理由をつけて有給休暇の取得を妨害できることがあれば、この法律は単なるザル法になり下がり、事実上、労働者は会社の定めた休日以外で休暇を取ることが困難な状態になります。それでは人生の大半において旅行すら難しい環境で生きていかなければなりません。
日本に生まれ、日本に生きる以上、休む自由などなく、働けるときは働け、といった社会では、機械でない意思をもった人間が労働の担い手である以上、いずれうまく回らなくなるのは目に見えています。
人間というのは目先のことだけを考えがちですが、労働者全員や社会全体の利益を考えた時、有給休暇は必要なものなのです。

先に書きましたように有給休暇は、一定の期間勤務した後、付与されます。これを使うなというのは、勤務期間中に稼いだはずの有給休暇という報酬を受け取るなと言っているようなものです。会社は全従業員が有給休暇を取得することを前提に経営しているのですから、基本的には有給休暇が取得できないという理由はありえません。
労働者の立場についてもそれと同じであり、有給休暇取得者がいることで仕事の配分に問題が出るというのは、有給休暇取得が障害になる理由にはなりません。
有給休暇の取得はお互い様であり、日頃からの仕事の進め方も有給休暇の取得があることを前提に考えておかなければなりません。いざ誰かが有給休暇を取得したいというとき、不都合が生じるということでは、そもそも有給休暇に対する備えができていないことになります。
こうした、労働者の有給休暇に対する意識が、有給休暇の取得をためらわせる原因になっており、労働者同士で首を絞めあっている構図を作っています。

会社に時期変更権は事実上ない

よく勘違いされていることの一つに、会社は有給休暇を拒否することはできないが、取得する時期を変更できる権利があるというものです。

まず、有給休暇を取得する時期を指定する権利は労働者にあります。
同じ時期に他に有給休暇を取得する者がいたり、代替要員を確保することが困難な場合等、客観的に見て回避のしようがない事情がある場合に、時期変更がやむを得ないと認められることがあります。ただし、単に忙しいというだけでは、時期の変更は認められません。忙しいという理由を認めると、会社の都合によって事実上有給休暇の取得を困難にすることが可能になりかねません。会社は人手が必要だから人を雇っているのであって、忙しいのは当たり前です。忙しいとしても有給休暇が取れる分は確保しておかなければならないというのが、制度の求めるところになります。しかし、実際の経営の立場としてはいろいろな事情もあります。ですから、一時的な繁忙期等の客観的なやむを得ない理由があれば認められることもあるかもしれません。そうではなく、常態的に忙しくてはじめから有給休暇のことを考えていないというのでは、法律違反をしなければ成立できない前提で会社を運営していることになります。

むしろ、会社に時季変更権はないと言ってもいいくらいで、会社が望む望まないにかかわらず、時季変更せざるを得ないという状況で行われるものです。
会社が日頃から有給休暇を与えるための準備をしていて、実際に有給休暇を与えたいのだが、経営者都合でない第三者から見ても仕方がない場合に、やむを得ず、時期をずらすというようなケースです。
会社は自由に有給休暇の時期を変更できる権利があるかのように誤解をされていることがありますが、現実に時季変更権を適用するためには、同時期に有給休暇を取得する労働者の割合や、代替要員確保の困難さ等を示す必要があり、実質的に時季変更権を使うようなことはほとんどありえません。

計画的付与に労働者側のメリットはない

年次有給休暇の計画的付与という制度があります。通常、有給休暇を取得する時期というのは労働者が一方的に指定するものですが、全有休日数のうち5日を超える分については、会社側であらかじめ時期を指定できるというものです。

これを行うには、労働者の過半数で組織される労働組合か労働者の過半数に選任された労働者を代表する者と書面による協定を結び、それを労働基準監督署に届け出る必要があります。

労働者が自由に指定できる取得時期を、あえてあらかじめ指定しておくことに労働者側のメリットはありません。仮に指定されている時期に取得したいことがあったとしても、労働者自ら有給休暇の時期を指定すればよいだけのことです。
年次有給休暇の取得率を上げることを目的に作られた制度のようですが、有給休暇を強制的に取らせるのではなく、自由に取れる環境や雰囲気を作らなければ、有給休暇制度の意味がありません。

実際には、計画的付与は、経営者にとって頭の痛い有給休暇制度を、会社側都合でコントロールするための裏技として悪用されていることが多いです。
正月休みや盆休み等、実質的には会社の休業日であるにもかかわらず有給休暇の計画的付与扱いにしたり、会社の閑散期に限定して有給休暇を取らせるような運用がされていたりします。
そのような会社の場合、労働者の過半数代表も会社の主導で会社の圧力のもと選任されていることが多く、過半数代表者の存在も抑止力として機能していません。
過半数代表者は投票や挙手等による民主的な方法で選出しなければならないとされていますから、形式的にはそのようにしますし、会社が投票用紙を用意することもあります。悪質なところでは投票用紙というよりは同意書のようなものになっていたりさえします。
しかし、労働者側にとって積極的に労働者の過半数代表になりたいという人は少ないでしょうし、なにより会社にとって都合のよい過半数代表者を選出しなければ会社にとってよろしくありません。
その結果、会社は、明に、あるいは暗に過半数代表者を指定してしまい、必然的に労働者がそれを投票するよう先導し、表面的には民主的な体裁で選出させます。

経営者の理解と、労働者側の意思改革が必要

年次有給休暇は会社経営者にとって忌み嫌うものとして認識され、それを法律という強制力で押さえています。会社経営者はどうにかして合法的か、グレーな方法を使ってでも労働者に有給休暇を自由に使わせない手はないかと悩まなければならない不幸な状態になっています。
有給休暇が単なる邪魔な物としてしか見えず、妨害ばかり画策しているような会社では、黙っている従業員の腹の中はご想像の通りでしょう。
会社経営者の意識はそうそう変わるものではないからこそ、強力な法律が制定されているのですが、法律による強制力ではなく、制度の趣旨を理解して有給休暇を含めた会社運営をしていくことが望ましいのです。

しかし、実は有給休暇が取りづらい環境になっている最大の原因は、労働者側の意識が大きいです。会社の経営者とはいえ一人の人間であり、そうそう悪人ではありません。従業員の意向や社会的要請に逆らってまで、会社をブラックに経営していくのは難しいことでしょう。

労働者が有給休暇に対して抱いている「休むのに給料をもらっている」というような思い違いを解消し、有給休暇が給与や賞与と同様に働いた対価として、当然に受け取るものと考えるようにならなければ、有給休暇が真に活用されるようにはならないでしょう。