2012年6月27日水曜日

ロゼッタストーンのスタジオコーチってどんな人達?価格が高い?

いつも受けているロゼッタストーンのスタジオ。その進行役となるコーチはどのような方々なのでしょうか。興味が湧いたので、ちょっと調べてみました。

コーチに限らず、技術者、顧客サポート、セールス等、ロゼッタストーンで働きたい人向けのホームページが存在しています。
http://jobs.rosettastone.com/

この中にコーチを募集しているページがあります。
http://jobs.rosettastone.com/findJobsByCategory.aspx?q=Coaching

さらに、コーチの仕事について詳しく説明されています。
http://jobs.rosettastone.com/content/online-language-coaches-197.aspx

これらの情報から、コーチの勤務条件は以下のようなものであることが分かります。
・パートタイムによる在宅勤務
・自宅にパソコンとブロードバンドによるインターネット接続環境が必要
・週末を含め、学習者に合わせて、週8~10時間以上勤務
・ハブ都市(シカゴ、ハリソンバーグ、バージニア州、マイアミ、ニューヨーク、シアトル、ワシントンDC)から50マイル以内に居住
・時給$10~18程度
・すべてのコーチは、実際のオンラインコーチングをする前に、初期研修としてオンライントレーニングセッションを約30~40時間受ける

コーチングの最低回数が週10回程度ということは、少ないコーチだと一日2回くらいやっている感じになります。
同じ時間帯、同じレベル・ユニットでも、コーチが毎回変わりますし、違うレベル・ユニットで同じコーチに会うこともあります。それぞれのコーチの希望時間数、希望時間帯に応じてなるべく偏らないように割り当てられるのかもしれません。

コーチの収入は、一回のコーチングで1,000円前後という感じでしょうか。
私達がロゼッタストーンを5~8万円で買って、そのうち5万円がコーチの人件費だとすると、100回スタジオに出席すれば一回あたり500円支払っている計算になります。スタジオに平均3人出席していると仮定すれば、一回につき1,500円分の売上ですから、この計算でいくと、1回のスタジオでコーチに1,000円の報酬を支払ったら、ロゼッタストーンの取り分は残り500円となります。
ロゼッタストーンを買った人が何回スタジオに出席するか分かりませんし、返品されることもあるでしょうから、もちろん実際のところは分かりません。
しかし、どうでしょうか。正直、あまり儲かっているようには見えません。
それと同時に分かるのは、アメリカ人相手に時給1,000円程度の支払いです。あまり高い水準を期待するのも無茶ということです。
8時間勤務したとして8,000円、月20日勤務で16万円です。本業とするには少ないですので、パートやアルバイト感覚の小遣い稼ぎや家計の足しということでしょう。

コーチの人件費コストに加えて、日本市場での売上は好調とは言えないようです。
その原因のひとつはロゼッタストーンの数万円という価格が絶対的に高く見えることにありそうです。
本当は、コストパフォーマンスで考えて高いかどうかを判断するべきだと思うのですが、単純に販売価格だけを見て高いと言ってしまう人がいます。このソフトが仮に10万円だとしても、日常会話程度の外国語が本当に使えるようになるのだとしたらどうでしょうか?
それを問うにはロゼッタストーンで日常会話程度の外国語が身につくかどうかが問題ではありますが、今の論点は、単純に価格だけで高いかどうか言えないのではないかということです。本当の価値は費用対効果で考えなければなりません。
それに、これは自分自身への投資です。たかだか数万円を自分の能力向上に使えないとしたら、その人はどれだけ値打ちのない人物なのかとなります。

そうは言っても、最初に数万円を出すには、思い切りが要ります。
ロゼッタストーンとしても、なんとか購入の一歩を踏み出させようと、最近は3万円引きの\49,800でキャンペーンしたり、分割払いができることをアピールしています。
価格や返品保証期間の数字をいじることで、売上増を狙っていますが、価格を下げることは売上にとって諸刃の剣です。いくらキャンペーン価格といっても5万円します。高いと言っている人にとって5万円も8万円も高いことに変わりありません。
それならば商品価値を知ってもらうことの方がいいのではないかと思えます。
例えば、ロゼッタストーンを実際に使っている立場で考えると、スタジオの存在と有効性をもっと訴えればどうかと思います。
ただし、日本人は人見知りしやすくて、まったく外国語ができません。だから、生身の人間相手に話すとなると躊躇してしまいます。その壁を取り払う必要があると思います。

私の頭でいいかげんな案を考えてみます。

作戦1.かなりどんくさい人が、たどたどしいカタコト英語で実際にスタジオを受けている動画を作る。
モニターを募集して、英語が苦手な人がスタジオを実際に受けているシーンをノーカットで撮影した動画を作ります。スタジオが始まるのを緊張しながら待っているシーンから、終わってホッとする瞬間まですべてを見せます。
こういうデモ動画を作るとなると、ありえない流暢な英語を使う人を使ってしまいがちですが、現実を見る必要があります。
世の中のほとんどの人は、そもそもほとんど英語をリスニングできません。話せないのではなく、それ以前に何を言っているのかすら理解できません。ですから会話が思うように成り立たず、トンチンカンな回答をするシーンや、だんまりになってしまうシーンがあるはずなのです。
動画を見ている人がイライラするほどヘタクソな英語でもスタジオに参加して問題ない。たくさん失敗してください。そういうことを見せることで、スタジオのハードルを思いっきり下げてあげるのです。
それから、現在のところ、具体的にスタジオがどのような内容で進行するのかを、事前に知る方法がありません。YouTubeの動画でプロモーション色の強い短時間のデモンストレーションを見かけることはありますが、購入者が心配するのは、いきなり外国人とフリートークさせられるようなことです。実際は、世間話をするのではなく、たくさんの写真や絵を使って、質疑応答形式で進行するのが中心です。そのような進行方法が分かれば、購入者の安心感につながると思います。

作戦2.外国語は会話をしなければできるようにならないことを分からせる。
言ってみればロゼッタストーンのコースのように自分一人で自習して外国語が話せるようになる。というような、人はありえない夢のようなことを考えるのです。
失敗したくない。恥をかきたくない。気持ちは分かるのですが、何かを習得しようとするのが、楽なことばかりであるはずがありません。
会話をせずに外国語の会話ができるようになるはずがない。冷静に考えれば当たり前のことです。
それまで外国語を話していなかった人が、ある日を境に突然口から外国語が飛び出してきたり、道端で外国人に話しかけられて、いつの間にか外国語で答えているというような、人は淡い希望を持つものです。
英語の会話も、まずはハローやグッドバイ等、基本的なことを口から発することからはじめ、徐々に複雑な言い回しを言えるようになっていきます。
そういう当たり前のことを理解すれば、誰が考えてもスタジオが必要だと言うに決まっていますし、スタジオがないというのはもはや考えられなくなります。
スタジオは、他の類似サービスと差別化ができるかという課題がありますが、ネイティブであることと、特にコースとの連動性が有利な説得材料になると思います。いきなりスタジオに放り出されるのではなく、スタジオで使う内容をコースで学んでおくというのは、外国人の会話をためらう人には勧めやすくなります。

最後は、話が大幅にずれました。
あんまり利用者がコーチの心配をすることはありません。でも、コーチの立場を少し知っていれば、親近感も出てくるかもしれません。