2012年9月9日日曜日

初めてのコンタクトレンズの処方箋を求めて眼科へ 装着練習

片方の目がぼやけて見えていて、少し前から眼鏡をかけ始めたのですが、使い始めると眼鏡というのはなかなかに邪魔なことが分かります。
ファッション目的で眼鏡をかけるのと違い、眼鏡をかけざるを得ないというところが困ります。人というのは、やらされるとやりたくなくなるものです。
眼鏡をかけていることを忘れてちょっと目もとを触ろうとして、指がレンズに触れてしまうことがあります。一度触ってしまうと指紋を拭かなければなりません。
寝転がったときは耳にかかるツルが邪魔になります。当然、眼鏡をかけたまま寝ることはできません。
レンズにゴミがつくので、毎日拭かなければなりません。面倒くさいです。
フレームは視界を狭くします。
スポーツで使うときは、眼鏡がずれやすく、汗で汚れます。視界が狭くなるのもスポーツでは不利だったり、危険だったりします。
度の入ったレンズというのは、眼球とレンズの間に数ミリから数センチの距離があることで、物が小さく見えるようになります。それで距離感が変わってしまいます。スーパーで買物をするとき、棚の物をつかむつもりが何もない空中をつかんだことがあります。
自動車の運転は、見え方が変わると車間感覚が狂うので、狭いところでの運転が不安になります。眼鏡をかけないときの視界のボケよりも、距離感が変わることの方が危険に思えます。

そのような眼鏡の欠点に気づくと、コンタクトレンズを使ったらいいんではないだろうかと考えるようになりました。
コンタクトレンズなら、視界が広いですし、ものが小さく見えるようになりません。目の周りに器具がないので、今までどおり顔に触れることや、寝転がることができます。
コンタクトレンズと言えば、容姿を考えて使う人が多いように思っていましたが、機能性という意味でも眼鏡に勝る便利な面があります。

もちろん、コンタクトレンズのリスクや欠点にも留意しなければなりません。
眼球に直接触れるものですから、知らず知らずのうちに目を傷つけてしまうことがあります。そのため医師による定期的な検査がかかせません。
装着や脱着は手を清潔にしたり、鏡が必要になったりします。長時間の装着はできません。特にたまにしか使わない人は、最大でも4~6時間程度の短い時間しか装着できません。
それにコンタクトレンズでは脱着の手間がかかるので、どのみち眼鏡は必要です。

先日、コンタクトレンズの処方箋をもらうために眼科へ行きました。
まず最初、コンタクトレンズをはめる前に医師の目で眼球を検査します。
問題ないと判断されると、視力を測定した後、コンタクトレンズの度数を決めます。
決定した度数のコンタクトレンズが看護婦さんの手で入れられます。
その後、コンタクトレンズの種類や注意事項、リスクについて念入りに説明され、コンタクトレンズを装着した状態で、もう一度医師のチェックを受けます。
最後に、コンタクトレンズを付けたり外したり、着脱練習をします。

私は毎日使わないので、1日使い捨てタイプのコンタクトレンズを選びました。


コンタクトレンズは小さなパッケージに一個ずつ入っています。
パッケージを開けて、液体に浸かったコンタクトレンズをすくい取ります。透明の液体に透明のコンタクトレンズが入っているので、あまり見えません。指を入れてすくい取ると、取り出すことができます。
人差し指の上に置いて、裏表を確認します。とても柔らかい素材なので裏返しになっていることがあります。裏返っているのは、コンタクトレンズの縁が反り返ったように見えることで分かります。
ソフトタイプのコンタクトレンズは指でつまみ持つことができないほど、極薄でふにゃふにゃです。指の腹に乗せている時は、なんとかお椀状の形状を保っていますが、ちょっとしたことでぺしゃんこに潰れます。潰れたら、液体に浸して、ほぐすことで形状を戻します。そのため、パッケージの液体は開封後も捨ててはいけません。
着脱には、両手を使います。
目の中が見えるように、鏡に20~30cmくらいまで顔を近づけ、両方の手でまぶたの上下をひっぱり押さえることで目を閉じられないようにしながら、片方の人差し指の上に乗ったコンタクトレンズを眼球の上に当てます。眼球に吸い付くように馴染めば、自然に装着できます。
取り出すときは、装着時と同じように両手で目を開いておいて、片方の手の人差し指と親指でつまみ取ります。
濡れた状態のコンタクトレンズは眼球の黒目の上に置くと、1~2秒でジワッと眼球に馴染んで張り付きます。もたもたしてコンタクトレンズが乾いてくると、眼球に付きません。その時はパッケージの液体に浸して濡らしなおします。
眼球にコンタクトレンズを置くというのは、指の上に乗ったコンタクトレンズを眼球に触れさせるということです。初めてであれば、眼球に触れるということ自体が怖いので、ついつい瞬きをしてしまいます。眼球の寸前にコンタクトレンズがある状況で瞬きをすれば、まぶたでコンタクトレンズをはさみ潰してしまいます(つぶれたら液体に浸してほぐし戻します)。そのため目をつむらないように上下のまぶたを両手の指でしっかり押さえておくことが重要になります。その方法は、左手の中指で上まぶたを押さえ、右手の中指で下まぶたを押さえます。
外すときは、黒目の上に乗ったコンタクトレンズを親指と人差し指でつまみとります。これは指で眼球に直接触れることとほとんど変わりません。目についたコンタクトレンズを触ることなく何かの衝撃で弾き飛ばすようなものではありません。直接指で触れて取り出します。

何度か付けたり外したりして、練習します。
練習中は看護婦さんが横についていました。
この看護婦さんは見た目はそんなに悪くないのですが、笑わないし、セリフは敬語の棒読みで、まったくフレンドリーでなくて、なんか冷たい感じなのが、ちょっとあれでしたが、まあ、見た目が悪くない分いろんな患者さんがいるだろうし、ルーチンワーク化してしまっているのでしょう、きっと。

コンタクトレンズの装着と取り外しができるようになったら、ようやく許可がおります。
そのまま、そこでコンタクトレンズのセットを購入しました。30個入で約3000円しました。私は片目だけなので30回分ですが、両目の人は15回分ということになります。

装着感ですが、意識すると異物感を感じます。異物感というのは眼球では感じていないと思います。眼球とまぶたの間にあることで、瞬きした際にまぶたの縁が眼球上にあるコンタクトレンズの厚さ分の段差を感じるのではないかと思います。コンタクトレンズの厚さといっても極薄ですが、まぶたの感覚が敏感なので、コンタクトレンズの存在を感じてしまうのだと思います。
それでもうまく入ったときは、コンタクトレンズの存在をまったく感じません。このうまく入った時というのはどういう時か分からないのですが、あまり何度も失敗せずスムーズに入った時のような気がします。この状態では自分でもコンタクトレンズが入っていることが分かりません。鏡を見てコンタクトレンズを目視することで、存在を確認できます。

コンタクトレンズは視界が広く、邪魔なフレームはなく、見え方も自然です。
そんな素晴らしいコンタクトレンズですが、リスクや使い方に注意を要するので油断は禁物です。
しかし、眼鏡では不便な状況ではとても有用に使えることが分かりました。