2012年5月18日金曜日

ロゼッタストーンのコースとスタジオの相乗効果 人見知りがネイティブコーチと会話

ロゼッタストーンをこれから購入しようとする方が気になることのひとつは、学習効果がどうであるかということでしょう。
私はロゼッタストーンのアメリカ英語版をはじめてひと月ちょっと経ちました。レベル1は終了して、レベル2の途中を進行中です。

コースというパソコンソフトによる自動学習と、ネイティブコーチによるオンラインレッスンであるスタジオ、そしてゲームやストーリーを楽しめるワールドがあります。

コースについては、まだ私がやっているレベルであれば簡単です。
簡単ですが、コースを終えればスタジオレッスンに参加します。スタジオではコースで学んだことをネイティブコーチとのレッスンで実際に使ってみます。
それを思うと、コースとはいえ、いいかげんに進めてはいけないという意識をもって取り組むことになります。スタジオで使う必要性があればコースで学習するときの熱心さが違ってくるということです。

例えば、コースの中のリスニング問題のひとつとして、画面に3つの写真が表示されているものがあったとします。スピーカーから聞こえる英語音声にマッチする写真をクリックしていきます。
2つめまで回答すれば、最後のひとつは消去法で答えが分かってしまいます。
それで、何も考えずに答えと思われる写真をクリックしたのでは学習している意味がありません。
先に進むためにゲームのようにやっつけでクリアしていけばいいというものではありません。ちゃんと意味を理解しつつ課題を進めていきます。
それから、流れたネイティブ音声は、口に出してリピートするように心がけています。ロゼッタストーンに備わる音声認識機能で発音練習しているときであれば当然発音するのですが、そうでなくてもリピートするようにするということです。課題を進めるのに求められていなくても、自主的に学習効果を高めようと努力します。
音声認識の発音練習をしているときには、3回やって通らなければ、自分の発音が何かおかしいと判断して、音声分析機能の画面を開くようにしています。この画面を開けば、コースが勝手に先に進まないのでパーフェクトな発音になるまで繰り返し練習することができます。ほぼ100%の確率で認識されるようになるまで、発音練習をして、それで納得できれば、音声分析画面を閉じてコースに戻るようにします。
ロゼッタストーンの音声認識機能が十分信用に足るとは思っていませんが、認識がうまくいかないときというのは、Rの発音がしっかりできていなかったりすることに気づくことがあります。スペルをよく見るとRが含まれていて、その部分について意識的にRの発音をすると、確実に通るようになるようなことがあるのです。音声認識機能を確実に信用できませんが、最初は自分の発音を疑ってみるのが先です。

ロゼッタストーンにはパソコンソフトの他、オーディオコンパニオンというMP3のファイルが収録されたCD-ROMが付属しています。
それにはコースに出てくる音声が収録されています。
オフィスワーカーである私は、仕事中にこっそり聞いて、コースの復習をしています。
また、スタジオの開始時刻を待っているちょっとした時間にも、そのスタジオの内容の音声ファイルを聞いて予習することがあります。

このようにロゼッタストーンではネイティブコーチによるオンラインレッスンであるスタジオがあるため、そこへ向けた目的意識ができます。目的意識は学習意欲を前進させます。

特に英語を独学でされている方や、実際の会話をしたことがない人には、ロゼッタストーンはうってつけです。
おそらくスタジオによる本物の人間との会話が存在することの意義を理解できるのではないでしょうか。

次に、そのスタジオですが、本物の外国人と外国語で会話しなければなりません。
英語を話せない人が、いきなりフリートークできるわけがありませんから、画面に表示された写真を見ながら、コーチの質問に答えていくのが基本です。余裕があればアドリブを入れると盛り上がると思いますが、無理をする必要はありません。
人見知りするような人や、雑談が苦手な人も参加してください。スタジオレッスンでは、ネイティブコーチや他の参加者とフレンドリーに会話しなければならないということはありません。もちろん無意味にふてくされた態度で参加することはないですが、無理して自分でないキャラクターを演じることはないということです。無理をしていたら続けられません。

スタジオ参加は誰でも緊張します。あなただけではなく誰でも緊張するのが事実です。私もです。だから気にすることはありません。
スタジオが始まる前になると、画面ではカウントダウンが始まります。分表示から、最後は秒単位の表示に変わり、緊張が高まります。いよいよスタートするときは覚悟をして臨みます。コーチは誰、他の参加者が誰で何人参加しているかは開始するまで分かりません。
ある程度の緊張は仕方ありませんが、できるだけリラックスするようにします。
素の自分でいる。どんどん失敗したらいい。気取らなくていい。カッコつけなくていい。他の人がなぜか異様に上手だったとしてもどうでもいい。そんな気持ちを持つと楽かもしれません。

始まってしまえば、後はベストを尽くすだけです。以降はすべて英語で進みます。分からなかったら分からないということも英語で言います。例えば、I don't know.と言います。
例え、そのスタジオがうまくいかなくても問題ありません。ロゼッタストーンでは何回でもスタジオを受講できます。ですので、納得行くまで受けたらいいのです。一回目を受けていれば、二回目は何をするか分かっているのでもっとうまくできます。三回目ならさらにうまくいきます。他の参加者が異様に達者なのは複数回受けているからです。

スタジオに参加して自分の頭で考えた英語を口から発していると、徐々に身についていきます。にわかに効果がなくても、積み重ねです。

英語がある程度使えるようになるにためにはトータルで数千時間の学習が必要と言われています。それを思えば、1年程のボリュームしかないロゼッタストーンをやったところで、英語ペラペラになるわけがありません。物理的に不可能です。しかし、数千時間必要な学習の初歩部分を効果的に実行できる教材のひとつになると思います。

ロゼッタストーンで返品保証とスタジオキャンセルやトラブル、サポート等

私がロゼッタストーンをはじめてひと月以上経ちました。
最近、気がついてきたことを書いていきます。

・返品保証期間が短くなった。
先日までは、購入から180日(6ヶ月)以内の返品保証をしていましたが、30日に短縮されているようです。
実際のところ、急いでやればレベル1~5までぜんぶを半年で終わらせることは不可能ではありません。
そのため、ロゼッタストーンを半年間さんざん使い倒して、スタジオレッスンにも毎日のように出席し、半年経つ直前に返品することで、事実上無料でロゼッタストーンを使うことができないでもありませんでした。
価格改定したこともあり、定価で8万円近くするものですから、腹がそこそこ痛むことを考えると無料で使うおうと考える人が出てきてしまうのも想像できます。性善説といいますか、ずるいことをする人は少ないだろうと期待することはできない世の中なのかもしれません。

ちょっと話は違いますが、プロ野球の世界でも、最近あるチームの監督が二度として欲しくないと怒っていたことがあったのを思い出しました。
そのチームでは、試合を見た結果、不満であれば全額または一部返金するというプロ野球観戦チケットを限定販売していました。しかし、チームが試合に勝利しても、チケットの返金希望率がとても高かったようです。
こういうものは、シャレですから、試合に勝とうが負けようが返金するものではないと思うのですが、現実は、実質的に破格値で試合観戦できるチケットとしてしか、見られなかったということでしょう。

ロゼッタストーンに話を戻しまして、返金した人が参加したスタジオ分のコーチ報酬はどのようにして賄われるかといえば、正直に購入した人が負担することになってしまいます。
利己的に考えないのであれば、使ってみて本当に不要なものと判断するのであれば、なるべく早い段階で返品し、有用なものと判断するのであれば、しかるべき費用を負担をするのが形というものです。しかし、この件に係わらず、私は今のあらゆる事象を見るにつけ現代は利己的が当たり前のようになっているようで、侘しいと思いつつも、すでに驚くようなことでもなくなりました。

・スタジオはキャンセルが多い
私は、これまで13回スタジオに出席しましたが、その中で最大の4人の参加者がいたのは1回だけです。
当日のスタジオの枠はたいてい全部埋まっているものですから、いつも4人いっぱいまで参加者があってもおかしくないと思っています。しかし、参加してみると4人いっぱいということは多くありません。
うすうす誰かがドタキャンしているだろうとは思っていました。
実際に、キャンセルが多いようです。キャンセルというよりは無断欠席といったほうがいいかもしれません。開始時間までにキャンセルすれば、他の人が見つけて出席できる可能性もあるのですが、おそらくはキャンセル処理せずに欠席されているのではないかと思います。

ロゼッタストーンのスタジオは2つまで予約可能になっています。15ヶ月のオンラインアクセス可能期間中であれば回数に制限はありません。
予約という仕組みは、ある時間帯の規定人数に達すれば枠が埋まってしまいます。そこで、できれば出席したいが、実際は出席できないことがあるような場合でも、ひとまず枠を押さえておく意味で予約を取ってしまうような人がでてくるかもしれません。
出席できないのですから、キャンセル処理もできないことがありえます。それ以前にそのような人はキャンセルの手続きをしようとは思っていないかもしれません。

私がスタジオに参加した感覚では、参加者が4人というのは、50分という時間の中で考えると人数が多すぎます。ですので、満員よりは少ない方が都合がいいのはいいのですが、ロゼッタストーンという世界全体で考えるとやはりコーチ報酬の費用が上がってしまうことを懸念してしまいます。
良心的な心があるなら、自分の都合だけでなく、限られた枠をロゼッタストーン参加者で共有していることを意識するでしょう。
しかし、これもまた、驚くことではありません。今の世の中は、このような利己的が当たり前のようになっています。自発的な協力に期待できないならシステム的な対策が必要ということかもしれません。

・システムは不安定
ロゼッタストーンを起動したとき、Adaptive Recallと表示されて、前に終了したレベルの復習が始まることがあります。
これは、忘れた頃にもう一度復習することで、学習内容の定着を図ることが目的のものであろうと思います。
それはいいのですが、この時に画面の表示がいまひとつ不安定になることがあります。
通常は、ロゼッタストーンを起動すると、進行中のレベル位置の画面が表示されます。Adaptive Recallになった時には、その学習レベルの位置が表示されます。それでAdaptive Recallを終えたのであれば、もとの進行中の位置に戻ればいいのですが、そうはならないことが多いです。Adaptive Recallはコースを進めていって特定の条件にならないと出てこないようなケースですので、ソフトウェア試験が漏れているのではないかと思います。
他には、スタジオがはじまる10分前になるとコース画面に「出席」ボタンが登場し、クリックすることでスタジオに出席できるのですが、このボタンが出ないことがあるようです。その時は、スタジオの予約画面に行って、そちらにある出席ボタンをクリックすることで問題なくスタジオに参加できます。しかし、動作としては安定していないように思います。

また、原因ははっきりと分かりませんが、スタジオ参加中に音声関係のトラブルに見舞われることがあります。
私が参加したスタジオでは、他の参加者が正常に参加できなくなったことが2回ありました。一回はコーチの装置の問題だった可能性があるのですが、私は問題なかったけれど、他の参加者がおかしくなっていたので、単にコーチ側の装置の問題だったのかは不明です。もう一回は、他の参加者が途中から音声トラブルで参加不能になって、オブザーバーになっていました。
私自身でも一度、コーチからエコーがあると指摘されたことがありますし、コーチの音声がとても小さくてノイズが混じったように聞き取りにくかったことがありました。音声が小さいのは、パソコンのミキサーを操作したり、スタジオ画面でもボリューム調節ができるので、それを使うことで、音を大きくして対処でき、スタジオ参加は支障なく乗り切ることができました

これら以外にも些細なバグっぽい現象は見かけています。いまのところ私自身は深刻な状況に見舞われていないものの、たまに、あれっということがあるようで、技術的な面でまだ不安もあるようです。

・サービスは熱心
上記のようにロゼッタストーンには、大きな支障がないまでも完璧ではない面もあります。
それで、良くないかといいますと、そうではなく、実際の使用にあたって、致命的な問題まではないということです。スタジオ参加で音声トラブルがあって十分な参加ができなくなっている人がいたのは、痛いトラブルですが、コーチもその参加者に対しては最後に詫びていました。ケアを怠らないのであれば、納得して次の参加に目を向けることができるかもしれません。
そういう点では、ロゼッタストーン日本支社のサービス精神は熱心です。メール、電話での直接サポートの他、ツイッターではユーザーとのやり取りをオープンな形で行なっています。
ロゼッタストーンの価格が効果と比較して値打ちを感じるかどうかは人それぞれですが、少なくとも購入にあたってすぐに決断できない額ではあります。一定期間内は返品も可能となっています。そのようなことが影響して熱心なサポートをされているのかもしれません。日本支社のスタッフは地味ですが地道な活躍をされているようです。