2013年7月18日木曜日

オンライン英会話(スカイプ)で上達する効果的な勉強法

もったいぶらず始めに結論を申し上げますが、英会話を取り組むにあたってもっとも大切なことは何かと言いますと、楽しさです。
人によって様々な価値観や学習スタイルはありますが、私は「楽しい」ということが一番重要なことであると思っています。

私は英会話の学習をしていますが、すでに長期戦を覚悟しています。長期戦というよりは一生ゴールのないものかもしれません。少なくとも一定の満足いくレベルに達するにも、相当な期間を要すると思われます。

日本人が第二言語としてある程度の英会話力を習得するのに必要な学習時間は、研究機関やデータ、個人差等によって様々ではありますが、おおよそ数百時間から数千時間必要と言われています。
第二言語として英会話力を身につけている一例として帰国子女や海外で働いている人達がいます。そのような人たちが海外で生活していて、毎日3時間程の英語に触れていたとするなら、3年で3000時間になります。おそらくその付近まで来ると、それなりの英会話力になっているのだろうと思います。
一方、日本に住んでいて、日常生活でほとんど英語を使うことがない人がオンラインの英会話サービスのみを使用して英会話を学習するとすれば、3000時間に到達するにはどれくらいの期間がかかるのでしょうか。
一回のレッスンが約30分で、それを毎日やったとすれば、6000日必要ですから、16年以上かかる計算になります。
16年という歳月を見た時、私は、目標として置くには、いささか気の長すぎる話に感じます。
では、その他の学習方法を組み合わせたり、受けるレッスンを増やす等して、毎日1時間の学習時間に倍増させたとします。期間は半減し、それでもまだ8年かかります。
もっとがんばってさらに倍の一日2時間取り組んだとしたなら、4年です。現実には毎日休まず2時間英語をやり続けるのは難しいこともありますから、もう少し時間がかかるかもしれません。だとすれば5年くらいでしょうか。まだ長く感じますが、これくらいならなんとか希望を持って取り組める気がしないでもありません。

いずれにせよ、英会話をモノにするには、とても時間がかかります。


しかし、こうして英会話の学習に時間がかかることは、多くの英会話学習者に理解されにくい可能性があるのではないかと思っています。
どういうことかと言いますと、文法、語彙、発音等のテクニカルなことを学習すれば、英語を話せるようになるような気がするのではないかと思うからです。そうした要素は英会話の上達を強力に助けます。非常に役立ち、重要なことではありますが、会話力の本質ではありません。
文法を熟知し、あらゆる語彙を覚え、ネイティブ並の音を発することができたとして、それでも英会話ができるとは限りません。もちろん、現実の話としてそれらの要素を持つ人がいれば、当然に英語を話せる人であろうことを期待できますが、単なる喩え話として、英語をまったく話せない人が、突然そうした個々の要素を得たとしても、英語を話すことはできないということです。

私たちは日本語を話す時に、文法や単語の意味、発音の仕方をいちいち意識しません。頭の中で文を意識的に組み立てつつ話していたり、舌の位置を意識して話すような、間接的で歯がゆいことをしていません。
自然に話すというのは、頭で考えるのではなく、反射的に無意識にできるということであって、それが勉強という行為のもと、理解して、できるものだと勘違いしがちです。
英会話は理解し、知識として知っているだけでできるものではありません。
自分なりの言葉として定着するために、繰り返し使い、こなれていく過程が必要で、延々としたトレーニングがなければ、勉強したことも時間とともに失われていきます。


では長期間にわたる英会話のトレーニングとはどのようにすればいいのでしょうか。
それが「楽しむ」ということです。
言い方を変えれば、英語の勉強やトレーニングをする必要はありません。ただ英会話を楽しんでいればいいのです。


もうひとつだけたとえ話をします。
いかにもありがちな、こんな理屈があります。
毎日3つずつ単語を覚えるとしましょう。一年やりつづければ1000単語、三年経てば3000の単語を覚えることができます。
これはとても分かりやすい話で、理屈としては間違っていません。
現実は、三年経った時、古い単語はほとんど覚えていません。新しい単語を覚えると同時に古い単語はどんどん忘れていきます。覚えているのは、基本的な単語や、よく使うものだけです。
それならば、そうならないような策を考えるかもしれません。ある程度時間がたったら以前覚えた単語を引っ張り出してきて再暗記の機会を作るようなことをすれば良いのです。

とはいえ、覚えない=使わない単語を無理やり記憶してなんになるのでしょう。使う機会がないから覚えないのであって、使わないものをなんのために覚えるのか。もちろん、どんなことでも知らないより知っている方がいいに決まっています。ですが、そのために毎日、面白くもない丸暗記という作業を味わい続けるというのは、なにかの修行かと思えます。
単語を暗記する行為が好きな方でもなければ、こういう過重に根気のいる無意味なことはしないことをおすすめしたいです。

無理をしてがんばればストレスになりますし、長続きしません。せっかく無理に勉強したことも、どうせ使わなければ忘れます。
ですから、なによりも使うことが大切なのです。使うというのは英会話を実践するということです。英語で誰かと好きなことを話せば良いのです。それでこそ、その人に必要な単語や言い回しが、少しずつではありますが着実に身についていきます。


楽しくないことをすれば、英会話の学習を志半ばで挫折するかもしれません。それはそれまで蓄積した英会話の能力を無に帰することで、最悪の結末です。やめてしまえば英会話力は時間とともに急速に失われ、結局なんの成果も残りません。英会話の学習に挑戦した思い出だけが、遺産です。

英会話の習得は頭で考えるのではなくて、練習です。それはとても時間がかかるので、長い目で見る必要があります。長い期間続けられるためにはどうしても楽しくなければなりません。
目標を達成するためにがんばるのではなく、今現在を楽しむという姿勢が一番です。時間が経ったころ気がつけば結果的に目標が達成できている。そんな形が理想だと思います。