2012年11月21日水曜日

驚くほどホコリが取れる掃除機のアイディア

掃除機なんて普通に機能さえしてくれれば、別にどんなものでもいいのだが、あまりに古くなってくると経年で傷んできて、やむにやまれず買い換えざるを得なくなる。これまで10年数年使ってきた掃除機のホースがボロボロになってしまい、それでも粘って使っていたが、もうホースがぺしゃんこに潰れるようになって、吸引力が激減してしまった。なるほど、掃除機のホースには、どれもぐるぐるの金属が入っているのは、吸い込む時にぺしゃんこに潰れないようになっているのか。
なんてことに感心している場合ではなく、さっそく家電量販店に代替を見に行ってみれば、棚のこっち側がサイクロン式、向かい側に紙パック式がずらりと並んでいる。
サイクロン式の一角では、まるでエンジンのシリンダーかなにかのように円柱状の突起がボディを覆っているメカメカしいデザインの、あのダイソンが目立つ。価格はプレミアム級。なるほど、こうして付加価値を高めれば商品は高く売れるもんだなあと関心しつつ、新品は綺麗だけど、デコボコボディのすき間にホコリが堆積してすぐ古臭くなりそうだし、サイクロンは手入れが面倒くさそうで、こんなの買ったら大損(だいそん)?だ、と思いながら、スルーする。

掃除機にこだわりはない実利主義の私は、ダイソンとは正対称する位置で箱積みされている紙パック式のセール品を見つけた。三菱電機製でおそらく旧機種の在庫処分品だと思う。そのまるっこい形状は、引っ張りまわしたときに引っかかりにくく、汚れたら雑巾で拭きやすい表面。左手に掃除機本体を持って、右手にホースを持つ家具掃除スタイルで使用するときは、その軽量性が助けになる。普段は部屋の隅にコンパクトに立てておけ、いざ掃除をしようと思いたったら、即座に出動できる。そして、値段はダイソンの数分の一、1万2千円ちょっと。

一般的なものの見方をすれば、どこにでもありそうなたいしたことのない掃除機だが、私は流行やプレミアム感にだまされない賢い選択だと考える。
実際、部屋の掃除に問題なく働いてくれている。

この掃除機に一番感心したのは、持ち手の位置にブラシが付いていることだ。

普段はこのように、しまっておくのだが、


必要なときは、回転して、このようになる。


これでホコリのたまった家具をサッとなぞれば、ご想像通り!ブラシでなぞられたホコリは、舞い上がる暇もなく、即刻、掃除機の中に吸い込まれていき、なぞった後はホコリが一掃されている。
普通、ホコリの乗ったところというのは、掃除機の吸引力だけで吸い上げようとしても、全部吸い込めない。だが、ブラシでなぞられれば、ホコリは払いあげられざるをえない。
ぞうきんでホコリを拭きとるのはいい方法だが、拭いた雑巾が汚れるので、何度も水で洗わなければならない。そうまでして拭いても、どうせすぐにホコリが乗ってくる。ならば、楽で簡単にできることの方が効率的だ。
ブラシはようするに毛だ。表面の凹凸をいなしつつ、隙間へ届く。濡れたぞうきんで拭きたくないものでもOKだ。本の上、電化製品、カーテンレール等、あらゆる場所に対応できる。

この掃除機のブラシのアイディアは、安っぽくて、高度なテクノロジーではないし、あまりにささやかだが、絶大な効果に感動した。

掃除機にブラシがくっついていること自体が便利なことなのだが、原理としては小型のブラシでホコリを払いつつ吸い込めばいいのだから、ホームセンターあたりで、似たようなブラシを見つけてきて、同じ効果を得られるように工夫すれば、今、あなたが使っている掃除機でも似たような使い方ができるかもしれない。