2012年9月24日月曜日

フィリップスとブラウン比較 どちらの電動歯ブラシが良いか

ブラウンの電動歯ブラシを使っていましたが、壊れてしまったようです。
ボタンを押してもうんともすんとも言いません。それどころか、ポルターガイストのように誰も手を触れていないのに突然、動き始めたりします。ボタンを押して止めても、しばらくするとまた勝手に動き始めて、止めても止めてもきりがありません。結局バッテリーを使いきるまで動いていました。

生活必需品ですから、壊れてしまっては新しいのを買うしかありません。さっそくエディオンという家電量販店を見に行くと、ブラウン製の他、フィリップスの電動歯ブラシが目に入りました。二万数千円のハイエンド歯ブラシで、その名はダイヤモンドクリーンと言います。充電器は透明なコップのようなものにラフに置くだけでできます。USB充電もできて、旅行等の外出で活躍することがあるかもしれません。
ソニッケアー ダイヤモンドクリーン HX9333/04
これは音波式と呼ばれるタイプの電動歯ブラシです。フィリップスではソニックケアーと言っています。正直、何が良いのかよく分かりませんが、なんにせよブラシが振動することに変わりありません。それで、どんなに超高速に動いたとしてもブラシが歯に接触できなければ意味がありません。水流が起こって歯垢を除去するような作用がある可能性もありますが、水流程度で流れ落ちれば苦労しません。
もともと現代の技術で作られているこのような形態の歯ブラシでは、歯の隙間や歯周ポケットの清掃には限界があると思っています。どうやっても届かない部分があります。ですから、私は諦めて歯間ブラシとフロスを併用しています。電動歯ブラシは、本当に細かい部分はあきらめるとしても、なるべく多くの場所を磨くために、ヘッドが適度にコンパクトであることが大切です。
フィリップス製のものはヘッドの大きさは極端に大きなものではないのですが、ブラウンで最近出ている歯間ワイパー付きの大きいタイプではなく、以前からある安いタイプのものが私にとって大きさ的には一番でした。

よく考えると、フィリップス製のものは、グラスコップとか、周辺ギミックにコストがかかっているのですが、肝心のブラシ部分は別にたいしたことないのではないかと疑いはじめました。
まだ未使用のブラウン製替えブラシが残っていることもありますし、ここはやはり無難にブラウン製を選ぶことにしました。
ブラウン製もハイエンドのものは、2万円以上します。液晶ディスプレイの表示で歯磨き時間を指導してくれる「歯磨きナビ」という、たいそうなものが付属しています。
オーラルB デンタプライド5000 歯磨きナビ付 D345355X
私はこんなものはいりません。それでワンランク下の安いタイプで、割安感のある「プロフェッショナルケア2000」(D205142N)を買おうと思ったのですが、残念ながら、エディオンでは売り切れていました。
オーラルB スリム&ベーシックモデル D205142N

ふと、横の棚を見ると、ハイエンド歯ブラシと同じようなものが一万数千円であります。ひと世代前のもので在庫処分品のようです。これにも、「歯磨きナビ」をはじめ、いろいろ付属していますが、とりあえず歯ブラシがないという現状を解決するためのベターな選択はこれだろうと思い、こいつを購入しました。

ひと世代前とは言え、ハイエンドな高級機なので、余計なものが色々付属しています。例の歯磨きナビの他、舌を磨くブラシ、ホワイトニング用のブラシ、それに新タイプのブラシである歯間ワイパー付のものが付属していました。他にはブラシを付け替えながら使う家族向けの歯ブラシ置きトレーや、携帯用収納ケースも付属しています。どれもいりません。
でも、せっかく歯磨きナビというのがついているので、試しに一緒に使ってみました。
口の中の歯を右上、右下、左下、左上の4箇所のブロックに分け、それぞれを30秒間ずつ磨くための時間の目安を表示してくれます。歯磨きナビというのはそれだけのことです。秒数と磨くブロックを示すだけです。え~と・・・こんなものは秒針付きの時計があれば済むことだと思うのですが、これにどういう必要性があるのでしょうか?
だいたい1ブロックを30秒では磨ききれません。歯の表、裏、かみ合わせ面の3面を、それぞれ10秒ずつなぞることになるのですが、10秒では本当になぞるだけになってしまいます。
1ブロックに7~8本の歯があるのですから、10秒ではひとつあたり約1秒当てるだけで次々と移動していくことになります。これではサッと表面に当てることだけしかできません。かなり雑な磨き方になってしまいます。
モードを変えると15秒に変更できますが、それでも足りませんし、いちいちモードを設定するのも面倒です。
歯ブラシを傾けたりしながらブラシの角を歯の隙間に当てたり、奥歯の裏までブラシを回りこませようとしたりしていると、時間がなくなってくるので、急いでやらなければなりません。
この歯磨きナビは、しっかり磨かすためではなく、ルーズに磨かせるためのナビのようです。

ブラウンの歯ブラシは丸型で反転駆動します。ブラシの丸い形状は歯を包み込むようにするためのようです。確かに歯にあてて表面を磨くのに適した形状ではあります。しかし、歯磨きで重要なのは表面を磨くことではありません。重視するべきは、つるつるの表面ではない、歯の隙間や歯周ポケット等のやっかいなところです。虫歯や歯周病の原因になるのはそういう難しいところであって、つるつるの表面なんて虫歯になりません。

ブラウンの新タイプのブラシは毛の中に歯間ワイパーというゴムブラシが付いていて、これが歯の隙間を磨くためのものらしいです。他の毛と同じ高さしかないこのようなゴムが、他の毛と同様に作用できることはあっても、隙間にまでリーチして磨き上げる効果を発揮するようには見えません。歯ブラシ側が歯に合わせてくれるという、この手の発想は、うまく機能しないことが多いです。
現状では、手で磨く従来型の歯ブラシを使う時と同様に、電動歯ブラシであっても、自分の腕と手を動かして歯ブラシの当て方をコントロールし、ブラシの届きにくい歯の隙間等には自分でもっていくしかありません。

電動歯ブラシの最大の意義は、細かい歯ブラシの動きを自動でやってくれることです。
あれだけの往復運動を人間の手でしていたら、どれだけ手がだるいことになるか。人間はブラシを前後に微動することから開放され、ブラシを歯にくまなく接触させていくことに集中できます。
手動歯ブラシでも同じ事ができればいいのですが、我々は歯磨きだけをして生きているのではありません。手動歯ブラシでたっぷり時間をかけて磨いていられない現実を解決してくれる電動歯ブラシはとても素晴らしい製品です。手が疲れないので、ブラシを歯の隙間に丁寧に持っていく余裕も生まれます。

歯磨きナビ。不要かと思いましたが、歯磨きしていない時は時計を表示しています。ちょうど洗面に時計がなかったので、まったく役に立たないこともなさそうです。