2018年3月30日金曜日

フライトシミュレーター用に安いラダーペダルを購入

フライトシミュレーター用にスロットル付きのジョイスティックは持っているのですが、ラダーに関してはスティックのひねりで行っていました。以前からフライトシミュレーター用のラダーペダルに関心はあったものの、価格がン万円というものであり、床に置きっぱなしになって場所もとるため、購入はずっと避けてきました。
しかし、Thrustmaster TFRP Flight Rudder Pedalsという製品の並行輸入品が、Amazonで1万4000円程で売っており、それくらいならなんとか出してもいいと思い、購入してみることにしました。この製品はThrustmaster製ですが、私が持っているジョイスティックもThrustmaster製です。それと、ドライビングホイールも持っているのですが、それもThrustmaster製です。なぜこれほどThrustmaster製になるかと言えば、その理由は価格だと思います。Thrustmasterはローあるいはミドルエンド向けに手の届く価格帯でそこそこの製品を出しているのだと思います。
持っているThrustmasterのジョイスティックに関しては、購入した時、反応しないボタンを発見して、Amazonに交換してもらいました。また、ドライビングホイールはアクセルペダルのスプリングが破断し、アクセルペダルが戻らなくなってしまいました。幸い保証期間内だったのでYodobashiに出して修理、交換してもらいました。細かいですが、よく見るとボタンのプリントが斜めになっていたり、プラスティックの合わせ目が合っていなかったりします。作りもプラスティック感があって安っぽいです。そうしたことから、Thrustmaster製の品質に不安がないわけではありません。しかし、製品が使える程度のものかといえば、いちおう使えるものを作っています。100%満足ではないですが、60%~70%くらいの満足感はあります。見た目の強度も問題なさそうに見えます。
以前にSaitekというメーカーのジョイスティックやフライトヨークを買ったことがあるのですが、そちらは、使えるレベルのものではありませんでした。製品カタログにある写真やスペックはいいように見えるのですが、部品がぐらついていたり、可動部分がスムーズでなかったりしました。メーカーの設計者がちょっと使ってみれば使い物にならないことがわかるはずだと思うのですが、実際に繰り返し使って使用感を吟味した形跡はありません。
Thrustmasterは最低限使えるレベルであるので、まだマシだと思っています。少なくとも繰り返し触り試して設計したものであろうことは分かります。もちろんもっと値段の高いハイエンドなものであれば満足感は高いだろうとは思いますが、値段との妥協があります。


今回購入したラダーペダルThrustmaster TFRPは、どうかといいますと、今のところ初期不良はなさそうです。ペダルは金属製のレールの上に乗って動くようになっており、スムーズですし、金属という点からみて強度もある程度あるだろうと思います。ペダルそのもののぐらつきはありますが、足での操作なのでもともとあまり微妙な操作はできません。
両足をペダルの上に乗せて使うことも、床に置いた踵を支点にして操作することができます。ただし、踵を床に置く方法では、ペダルの傾斜が浅いこともあり、ストロークを十分にとれないかもしれません。自動車なんかの場合は、同様に踵を床に置いてアクセルペダルを踏みますが、ラダーペダルは前後にスライドして動くものです。自動車のアクセルペダルの操作感とは、ちょっと異なります。
ラダーペダルはスプリングでセンターに戻す作用があり、その部分で若干のスムーズさを欠くことになります。ジョイスティックが中立に戻るようになっているのと同じことで、フィードバック機構がなければ、そうなるのも仕方のないところではあります。
ペダルを奥に踏み込むことでトーブレーキとして使えます。ペダルがシーソーのように前に傾くということです。左右別々のアナログ入力になっています。この機構をドライビングゲームのアクセルペダルとブレーキペダルとして流用することも想定しているようです。私は他にThrustmasterのドライビングホイールとそれに付属するペダルを持っています。そちらは、アクセルとブレーキで、踏む感覚が変えてありますし、角度、ストローク、重さが自動車らしくなっています。ラダーペダルを自動車のペダルに代用した場合、その使用感は著しく劣るだろうことは予想できます。しかし私は試していませんのでこの機構がどの程度有効かは分かりません。

さっそく使ってみましたが、感想としては、これは慣れが必要だと思いました。そもそも私はラダーペダルを使ったことがないということもあります。
ラダーペダルは左右連動して前後にスライドします。つまり、左を奥に押せば、右が前に戻り、逆にすれば逆に動きます。
タキシングの時、左を奥に押せば、機体は左へ曲がります。これは、感覚としては逆に感じます。頭で考えるとそれで正しいと理解できますが、体は正直ですから、無意識に逆に切ってしまいます。これは慣れる必要があると思いました。
それから、踵を床につくのではなく、ペダルの上に足を乗せるスタイルで操作していることもあって、微妙な操作は難しいです。このあたりも慣れが必要そうです。

飛行機はラダーで旋回するのではなく、機体を傾けて旋回します。機体を傾けることで揚力が左右に分散し、結果的に機首の方位が変わります。しかし、それでは横滑りを起こし、乗り心地や旋回効率が良くありません。そこでラダーを当てて旋回を補助します。シミュレーターではGを感じられませんから、旋回計のボールの位置を見て判断することになります。しかしながら、私は大型旅客機を操縦することが多く、ヨーダンパーが使えますし、そもそも終始オートパイロットを使います。それでも横風での着陸時にラダーを使うといいのかもしれませんが、私にはまだその腕がないので試せていないところです。代わりにヘリコプターで試してみました。ホバリング時にラダーが使えるのは便利そうです。しかし、ヘリコプターの操縦そのものが難しいので、なかなかうまくいきません。
ラダーペダルを使いこなすには、やはり練習が要りそうです。