2012年9月3日月曜日

無料のフリーソフトウェアにサポートはあっても、有料のシェアウェアにサポートはない

最近では、数が少なくなってきているようだが、ネットでは、フリーソフトウェアやシェアウェアと呼ばれるオンラインソフトウェアが公開されている。
基本的な考え方では、フリーソフトウェアは無料で、シェアウェアは有料だ。

誰でもが使いやすいようにコンピュータソフトウェアを作ることは、根気が要る作業だ。製作者は大変なストレスを抱えながら作ることになる。世の中に、コンピュータソフトウェア技術者はたくさん存在するが、技術者であれば、フリーソフトウェアやシェアウェアのようなものを、すぐに作れるわけではない。簡単に作れるのであれば、フリーソフトウェアやシェアウェアに、あまり存在価値はない。コンピュータソフトウェア技術者という職業も成立しない。いくら技術者でも、人の役に立つそれなりに形のあるものを作ろうとすれば、苦行を強いられ、簡単に作れないから価値がある。
コンピュータソフトウェアの技術者は、他人が作成したソフトウェアを見た時に、そのソフトウェアが内部で行なっていることの実現方法を憶測できることがある。だが、実現方法を知っていても、それで同じ物を作ることができるわけではない。コンピュータソフトウェアを作り上げるというのは、手間と時間が必要で、最後まで逃げることなく粘り強く取り組まなければならない。それがなにより難しい。普通は、途中で挫折して完成までたどり着けないものだ。
コンピュータソフトウェアの制作は、流れ作業か、作る方法のようなものがあって、それに沿って作業をすれば、自然と組み上がるものではない。その証拠に、同じ物を作っても、作る人によって、できあがるプログラムコードはまったく異なる。
実現する目的のイメージが決まっていても、そこまでどのように持っていくかというのは、頭を使うことであり、それをコードに落としていくのはとても骨の折れることだ。

それほどまでに、面倒な思いをして作られるソフトウェアならば、他人に配布するにあたっては、作者は対価を貰いたいだろう。にも係わらず無料で提供されるソフトウェアが存在するのには、もちろんなにか理由がある。
ひとつは対価を得るほどの価値のないもの。数時間程度で作れるようなものであれば、あまり価値はない。BMIを計算するだけとか、基本的な画像ファイルを表示するだけのもの等、簡単に作れるものは、誰かがすぐに対抗の無料ソフトを作れてしまうため、有料にできない。
次に、好意から無料にしているものがある。自分のために作ったので、他人でも使えるようにしたものや、みんなが役立つためを思って作られたようなソフトウェアだ。実は、この他人への好意というのは大変なモチベーションを生み出す。古くからあるフリーソフトウェアはこのような意志で作られたものが多い。ソフトウェアは完成まで作り続けることが難しいのだが、公開したときのことを思い描くことで、モチベーションを持続できる可能性がある。
それも、近年、インターネットが普及して、よく理解していない人へ裾野が広がり、製作者への扱いが無礼で無神経になったことや、インターネットをフィールドにする企業活動が支配的になっていること等、様々な環境変化で、アマチュアによるフリーソフトウェアは数が少なくなってきた。
他は、アフィリエイトによる収益を狙ったもの。試用版として配布されているもの等がある。

フリーソフトウェア作家は、有料にできるものなら、有料にしたいのが本音だろう。だが、有料にするとシェア(市場占有率)は極端に小さくなる。
ドネーションソフトウェアと呼ばれる任意の寄付による収益化もあるのだが、ほとんど送金はない。人は必要に迫られるまで、わざわざ金を支払わない。

フリーソフトウェアと比較してよく言われることに、シェアウェアにはサポートがある/サポートが必要というのがある。有料のメリットとして操作方法等、サポートが受けられるというのだ。これは特に製作者サイドではなくユーザーが言っていることが多い。製作者は有料ユーザーにはサポートを保証するとか、シェアウェア代金にサポート費用が含まれているとは明言していないが、ユーザーが勝手にシェアウェアが有料なのはサポートが受けられるからだと解釈するのだ。
これはまったく逆である。フリーソフトウェアにこそサポートはあれど、シェアウェアにサポートはない。有料だからサポートがある、というのは理に適っているように聞こえるが、事実上は逆だ。
シェアウェアの対価はそのソフトウェアに対してのものだ。ならば追加でサポートが必要なら、そのためのサポート料金を支払わなければならないことになる。
シェアウェアの代金がサポート料だと言うなら、シェアウェア自体の代金はどこにあるのかということになる。また、サポートが必要なユーザーと不要なユーザー間で不公平が生じる。製作者がメール対応や調査に費やす時間と工賃を考えると、数千円程度のシェアウェアでは、ほとんど何もできない。
それに、多くのソフトウェア製作者は、たとえサポート料金をもらってもサポートなどしたくないだろう。アマチュアのソフトウェア製作者はソフトウェアを作ることに興味こそあれ、他人を世話することには関心がない。
シェアウェア作者はサポートのために料金を受けているのではなく、ソフトウェアの対価として受けているつもりだ。料金の意味の受けとり方に齟齬がある。

逆にフリーソフトウェアなら別だ。金銭的な損得勘定がない分、製作者はサポートに対する見返りを意識しない。製作者の気分次第で、無尽蔵にサポートが可能だ。義務がない分、気持ちのよいサポートが受けられる。

フリーソフトウェアにするか、シェアウェアにするかは製作者の方針の違いであり、サポートの有無は関係ない。有料にする理由付けとして、サポートがあるとか、バージョンアップや不具合対応が受けられる等というのは、ユーザーが有料を納得するために考えたつじつま合わせに思える。
シェアウェア製作者は、代金と引き換えにサポートを約束なんてしたら、大変なリスクを背負うことになる。

原則、フリーソフトウェアもシェアウェアもサポートはない。特にシェアウェアは金銭的な損得がある分、割に合わないようなサポートはできない。
フリーソフトウェアは製作者の気持ち次第だが、ないと考えるのが前提だ。

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