2013年4月5日金曜日

QQ Englishの講師(先生)と予約、キャンセル、退会の仕組み

オンライン英会話スクールQQ Englishについて書いた記事の後半です。前半は
オンライン英会話 QQ Englishを数ヶ月やった 口コミと評判
からご覧ください。

QQ Englishがフリートークに向かないわけ


その他に、日常英会話やトピックカンバセーション等、もう少しフリートーク寄りのカリキュラムも用意されています。
残念ながらQQ Englishの講師は、フリートークが上手でない人も少なくありません。
カランメソッドやPPPメソッドといったシステマティックなメソッドがあるばっかりに、それらが足を引っ張って講師のフリートーク力が鍛えられないのではないかとすら思えます。自由度の高いトピックカンバセーションであっても、いつもお決まりの手順通りです。講師用テキストに記載された質問例を順番に投げてくるだけの時もあります。
フリートークはマニュアル化できませんから、もっともティーチングスキルが求められるレッスンスタイルです。講師が一方的に話せば、生徒にとって満足感のない時間にしかならないでしょうし、英語を話すことができない生徒に、言葉を自ら考えださせ、いかにしゃべらせるかというのは、なかなかに難題です。それだけに聞き上手な高いスキルが求められます。


トピックカンバセーションの無料テキスト

話のネタというのは、年齢や好み等あらゆる条件、そのときの状況、気分次第でおもしろくもなるし、つまらなくもなります。
あらかじめ用意されたネタというのは、わざとらしくなるため、とってつけたような話題になりがちです。ですからトピックを準備して済むような簡単な話ではありません。
その場の流れや、お互いのフィーリングで会話をしなければ、生徒が言いたくて言いたくてしかたない気分になって、前のめりで話すようにはなりません。
フリートークは一筋縄でできないのは明白で、講師を大量採用しているQQ Englishに、そうした能力を育成、確保できないのは想定可能です。

QQ Englishは人気のあるスクールで、どの講師も予約がほとんど埋まっています。
一人の講師が一日に10回程度のレッスンをし、一週間続ければ50回を超えるレッスン数になります。数分の休みを挟んで次々と繰り返されるレッスンは、講師にとって一人一人の生徒に対していちいち気を払う余裕がありません。個別の生徒の印象がないので、同じ講師のレッスンを受けても、一週間も経たず、前レッスンのスモールトークの時と同じことを言われます。
すべてのレッスンが一期一会で、人間的関係の連続性がなく、いつも初対面のような会話になります。そのような状態のフリートークは表面的なものしか作れません。

大量講師、大量生徒をランダムマッチさせるQQ Englishの運用形式は、機能的ではありますが、講師も生徒も機械的に扱われている感じがします、
その場だけの同じパターンの繰り返しでは、毎日カロリーメイトを食べているかのように、合理的とは言え、味気ない食事のように感じ、すぐにあきてしまうのです。

そんな中でも、一部、上手にフリートークできる講師がいたり、顔を覚えてもらえることもありますが、退職、異動、シフト変更等の環境的理由で、予約の継続を断たれることが頻繁です。講師がいなくなることがあるというのはどこのスクールでもそうでしょうが、QQ Englishの場合、なまじ大きくなっているだけに、組織内の異動がその頻度を高めます。
QQ Englishのレッスンスタイルからも想像できるように、ドライな経営都合重視の運用は、マネージャーにとって人事異動に躊躇する理由はないということでしょう。

トピックカンバセーションというフリートーク的なのがあるだけまし。そこで話す機会を作ることができないわけではないので、それでもいいように思われるかもしれません。ですが、QQ Englishは、他スクールに比較して割高ですし、フリートークに関してQQ Englishに特別なメリットがあるわけでもなく、ティーチングスキルがない講師もカランメソッドやPPPメソッドでやっていけるスクールだけに、むしろ講師にフリートーク力がないのがウィークポイントになっていると思います。
フリートーク的なトピックカンバセーションに期待して、QQ Englishを選択するのは賢明とは思えません。

ストレスすぎるQQ Englishのシステム


 QQ Englishは月額2,980円で300ポイント購入できます。不足するなら追加ポイントを購入できます。
消費ポイントは、講師によって1レッスン25~100ポイントと変わるのですが、一番人数の多い50ポイントを基本に考えることになると思います。

月額プランの300ポイントは毎月決まった日に追加されます。そのポイントを使って当日から一月先まで予約可能です。毎月9の付く日(9日、19日、29日)の早朝、全講師の一月先の10日分のスケジュールが一斉に追加されます。それに合わせて、生徒は追加されたスケジュールから目当ての講師を予約していきます。早く予約しておかなければ、狙ったとおりの講師、時間で確保できない可能性があります。
つまり、購入したポイントを約一月先の予約をするために消費することになります。一月後、また月額ポイントが追加されますが、そのポイントはその一月先の予約に使うことになります。そのようにして、常に一月先の予約をし続けなければならなくなります。

2~3月分の例


上カレンダーの例では毎月5日に月額ポイント300が発生します。9の付く日に一月先のスケジュールが公開されていくので順次予約していきます。ポイントがなくなった1/29~2/4の間がQQ Englishのやめ時ですが、買ったポイントで2/21まで予約をとっているのですから、やめられません。
ポイントを使い切ってやめるためには、やめたくなった直前にレッスンをたくさん予約することになります。その場合、講師の選択肢は狭くなりますし、やめたいほどやる気を失っているのに、その状態でたくさんレッスンを受けることになります。

ちなみに実際は上記カレンダーで1月分のレッスンは12月に予約していることになりますし、3月分のレッスンは2月に予約することになります。

300ポイントでは約6回分ですから週2回、レッスンを受けるとすれば、一月分としては少し足りません。そうでなくても一月6回は少ないです。そうすると、ほとんどの人は追加ポイントを購入します。追加ポイントを持っていると、それも消費しなければならないため、ますますやめ時が難しくなります。

9の付く日の予約争奪戦が習慣化し、ポイント計算のジレンマに苦しみ、ポイント地獄のスパイラルに落ちるようにうまく仕組まれています。
QQ Englishのポイント制度は、入りやすく抜けにくい。一度入ると抜けられない構造になっているわけです。

他社に比較してレッスンのキャンセルのペナルティも大きいです。12時間前までにキャンセルすれば全ポイント返却されますが、それを過ぎると半分になり、1時間を切ると全ポイント失います。
12時間というのは、当日のキャンセルはほぼ不可能ということを意味します。
一方で、QQ English都合でキャンセルされるときは、メールやスカイプによる通知が30分前というドタキャンだったりします。
QQ English都合によるキャンセルは、当然ポイントが全額返還されますが、代替講師がいつも割り当て可能なわけでもないので、一方的に、今日はできません、ごめんね。と、QQ Englishの損失無しで済まされることになります。

QQ Englishをおすすめ


こうして、私がQQ Englishを実体験した中で良かったことと残念なことについて紹介してきましたが、これらのことを踏まえてQQ Englishを利用されるのはよいことではないかと思います。はじめに心づもりがあれば、実際その通りだったとしてもあまり気になりません。

することの分かりやすいカランメソッドや、完成度の高いPPPメソッドのテキストは、英会話に不安を持つ方にとって、とっつきやすい入り口になります。
自分で考えて話さないということは、失敗しないということですから、できなかったり、恥をかいてへこむ機会もなく、シャイな日本人向きのように思います。
それらは、痛い目を見ないで学習する方法なので、英会話力の上達は少ないです。そこで、QQ Englishはあくまで通過点と考え、後々スクールを変更するのもひとつでしょう。

ということで、私は今後、QQ Englishのように高等なメソッドのない、もっと安くて低レベルな英会話スクールを探し、楽しんで英会話の練習を続けることとしたいと思います。

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7 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

私が思うに、QQの問題ではないのでは?と思います。
私は、フリートーク多いですし大親友のような先生が複数います。私のQQフォーラムの複数の友達も、フリートークし過ぎでテキスト進まない!。と反省しているくらいなので、この記事にとても驚きました。
政治・宗教・国の習慣の話からガールズトークまで話をしてます。
私70人以上の先生とレッスンしています。確かに内気で話にくい人もいますが、個性だと思います。全体的に頭がいい人たちが多いので話題は豊富です。ちなみに私は超ビギナーです。

匿名 さんのコメント...

私は政治・経済・フィリピンの国の話を
色々教えて貰って自分も確認して勉強に
なってますが・・。フリートークが多くて
まずいかも!って感じですが・・。
下ネタから高尚な話まで色々と話してます。
他のオンラインもかなりの数してますが、
私は先生の質はこちらが一番良いと思ってます。人それぞれの考えがあるので何ともいえませんが、コミュニケーション能力って言うのは
学校の問題ではなく個人の問題ではないのでしょうか?
この文面を読む限りフリートークを楽しめる方とは思えないです。

匿名 さんのコメント...

記事を拝見して単にQQEが自分に合わなかっただけでストレスを溜め込み、それをQQEのカリキュラムのせいにしたり、会社形態や講師のせいにしたりと徹底的にQQE叩きをしたいだけなんだな。と感じたのは私だけではないとおもいます。
記事に書かれていることはどこのスクールでもあります。他の方が書かれているようにフリートークが多くて進まないといった声も実際とてもよく聞きます。
他社大手講師で自宅で子どもの世話をしながらスカイプレッスン提供している講師がいますが、自宅からなのでそれはありえる、嫌なら他の講師に変えればいいだけと平気でいってのける他社大手の対応の方が問題に思いますが。生徒はお金払っているんですからね。
QQEのように出社して個々のブースでレッスン提供しているところはすくなく、そのためのレッスン単価に差があるのだと思いますが?
ただ、カランメソッドが効果ない、逆に時間の無駄だというのには同意です。
それはQQEに限らずです。カランは日本語が母語の日本人には不向きです。文法的に遠からずとも近からずなイタリア語、フランス語、その他言語を母語にしている英語学習者向けです。
なので、カランにすがる日本人英語学習者は何を信用して飛びつくのか?と首を傾げたくなります。カランは(日本人には)効果がないには同意です。日本語話者には別の方法がストレスなく身につきます。
上のかたも仰っていますが、講師の質は確かだと思います。ただ、講師が多いので当たり外れがあるということだとおもいます。
上の方が書かれているとおり私もこの文面を読む限り、筆者さんはフリートークを楽しめる方とは思えないですね。QQEが嫌いではなく講師の質や運営等に問題があるとそれでもいいきれるのであれば、ご自分のコミュニケーション能力を疑ってみるべきだと思います。

匿名 さんのコメント...

カランは効果なし、日本人には不向き、時間の無駄、果たしてそれは本当でしょうか?
効果がない、不向き、と言い切れることは、私はあり得ないと思う、いえ確信しています。
そもそも、あなたはイタリア語やフランス語をネイティブと遜色なくお話になれるのでしょうか。
当人でもないのに、その言語を話せる人向けと決めつける姿勢はいかがなものでしょう。
イタリア人やフランス人でもないのに、その人たち向けなどと、なぜおわかりになるのですか?

私はカランのおかげで、相当、英会話力が向上した人間なので、あなたのカランに対する意見には異議ありです。
ただし、カランだけで完璧に話せるようにはならない、ということに関してはその通りだと思います。
そして、カランに頼らずとも、別の方法でも身に付く、というあなたの意見にも同意です。
ちなみに、QQEに関するあなたのご意見にも同意です(笑)
要は、人によってそのレッスン方法が合っているか、合っていないか、各自で判断することが重要ということです。

私には、カランが非常に合っている(力が伸びている)と回数を重ねるたびに感じていますが、
周りで英語を勉強している友人には、話に出すことはあっても、勧めたことは一度もありません。
やはり合う合わないがあるからです。私の場合は、カランが合っていたということです。

もし、ここをご覧になっていて、カランに多少の興味があって、経験されたことがない方がいらっしゃれば、
やはり一度、無料レッスンを受けていただくことをお勧めします。
たいていのオンライン英会話スクールなら1回から数回は提供されていますから。
そこで、ご自分がこれから英語を身につけていく上で、カランを通じて楽しめそうか、
継続できそうか、ご自身で体験をされてから、やる、やらないを判断してくださいね。

匿名 さんのコメント...

貴重な文章ありがとうございます。
カランの悪い点、体験を受けた私から見てもそのとおりだと思いましたので激しく同意です。
何より、つまらない。自分がロボットになった感じで。。。
話そうとする創造性0(笑)。

批判的な文章は、感情論とブログ主個人へのバッシングで、論理的な反論になっていないのが残念です。
建設的な反対意見なら読むに値するのですが、そうでないみたいです。

匿名 さんのコメント...

>自分で考えて話さないということは、失敗しないということですから、できなかったり、恥をかいてへこむ機会もなく、シャイな日本人向きのように思います。
>それらは、痛い目を見ないで学習する方法なので、英会話力の上達は少ないです。そこで、QQ Englishはあくまで通過点と考え、後々スクールを変更するのもひとつでしょう。

これは完全に的外れな指摘ですね。
私自身はQQイングリッシュのレッスンを受講した経験がないので、スクール自体の評価はできませんが、似たようなオーディオリンガルメソッドを学習初期に受けていたので、メソッドの内容や効果のほどは理解出来ます。
そもそもこの手のメソッドは会話の質や話す内容を洗練させる目的のものではなく、他言語(以降、あえて英語と言います)習得の初期段階に母国語(以降、あえて日本語といいます)を介さない高速の応答を正しい文法で繰り返すことで、いわゆる「英語脳」を構築することが目的のものです。

今更いうまでもないことですが、脳科学の研究において、英語が上手く喋れない日本人と英語がスラスラ喋れる日本人では、脳の使用言語野が異なることがわかっています。
前者は英語を喋る時にも日本語の言語野で物を考えてそれを翻訳してから発言しようとする(言い換えると、英語を言語として扱わず日本語を置き換えるための暗号として扱っている)のに対して、後者は脳に新たな英語の言語野を脳に構築しています。
TOEICなどで900点以上の高得点が取れるのにいざ喋ろうとすると言葉が出てこない、TOEICの文章も一読して問題は解けるのに、いざ文章の内容を説明しようとすると日本語では頭に出てくるのに英語ではほとんど出てこないなどという人は、典型的な前者です。

「自分で考えて喋る」と言った時に、それが「コミュニケーションを取るために、頭の中で日本語で何を言おうか考え、それを英語で答えようとする」ことを指す人は、(既に複数の言語野が構築されている通訳者や、日本語で書かれた難解な論文を前提に話すケースなどの)特殊なケースを除き、絶望的に英語力が伸びません。言語野が新たに構築されないからです。
日本人が日本語で喋る時も、よほど発言に気を使う場合を除いて喋る内容をいちいち考えてから発言などはせず、聞かれたことに即応して口から言葉が出てくるはずです。それは、脳に日本語の言語野が構築されているからですね。

この手のメソッドは、英語の習得効率を高めるために、そういった「英語の言語野を、まずは最短効率で構築する」ことが目的のものであって、「コミュニケーション力を高める」ことが目的のものではありません。いわゆる、脳への英語の基盤作りが目的のものです。「そんな、子供が言葉を覚えるようなやり方は大人は出来ない」と考える人もいるかもしれませんが、ある程度年齢がいっていても脳に新たな言語野を構築することは可能です。というか、むしろ大人の方が効率よく言語野を構築する必要があります。
もちろん、おっしゃる通り、そこからコミュニケーション力を高めていくには失敗や成功を繰り返しながら経験を積んでいく必要がありますが、それはまた別の話ですね。

英語を習得する際は、「他言語を習得するということはどういうことなのか」「このメソッドにはどういう意味があるのか」を理解してやらないと、無駄に時間と金を浪費した挙句、多くの日本人がやるように、「あんなにやったのにちっとも上達しない」といった結果が待っているだけです。
オーディオリンガルメソッドなどでも、意図を理解せず、「創造力ゼロ、単に読んでるだけ」みたいな受け止め方だと、効果は激減します。それだと、脳が喋っている内容を言語として認識しないからですね。
喋っている内容を情景としてイメージし、気持ちを込めてやってはじめて効率よく英語脳が構築されることになります。
これは、音読などにも言えますね。

匿名 さんのコメント...

繰り返しの投稿になりますが、ですので以下のような認識は根本的に誤りです。

>■英会話
> 聞く → 聞いた内容から自分の意見を考える① → 英語の表現を思いつく② → それをしゃべる
>■カランメソッド
> 聞く → カランメソッドの求める回答を考える → それをしゃべる

>カランメソッドには、もっとも難くて一番鍛えなければならない英会話の①と②の過程がすっぽり抜け落ちています。その代わりカラン用の回答を考えることに置き換わっているのです。これではいくらやっても多くの人が悩んでいる肝心の①と②の能力が伸びません。

この1と2こそが、日本人に典型的な「英語を言語として使えない日本語脳」の発想です。
そして、脳科学的な発想を持たない方は往々にして、

>結局、カランメソッドとは英会話ではなく、求められる正しい回答をするゲームでしかないのです。

このように考え、そこから最後には

>表現したいことを英語として言えないからです。私の中でその原因や改善するアイディアの結論があるわけではありませんが、おそらくはフレーズや単語のボキャブラリー不足かもしれないと思っています。

こんな風に、「フレーズやボキャブラリーを増やせばいい」といった発想になります。
そして、単語集やフレーズ集を覚え、TOEICなどでも高得点が取れるようになりながらも、いつまでも日本語の置き換えで考えて英語が上達しないままで終わります。

たった四ヶ月、それも本当に読んでるだけのようなレッスンで終わったようですが、それではどんな英会話スクールでどんな授業を受けようが、絶対に効果は出ません。

音読にせよレッスンにせよ、言語として認識しながらやらないと永遠に言語野は構築されませんし、それも1日30分程度だと、毎日やっても、土台構築だけでも少なくとも2年はかかります。
神経回路が急速に発達している幼児ですら、言語習得には時間がかかるのです。
その認識が欠けているから、単語や熟語や表現を増やせば喋れるようになると、テスト的な発想で(実際、TOEICなどのテストで高得点を取るだけならそれでいけます)安易に考える日本人が多いということですね。