私は昔からパソコンのフライトシミュレーターが好きで、MicrosoftのFlight Simulatorでずっと遊んでいました。一時期はやめていたこともあるのですが、ここ2~3年はSteam版のFSXを購入し遊んでいました。特にVRヘッドマウントディスプレイのHTC Viveを購入して、FlyInsideというアドオンでのVR飛行体験は衝撃的でした。フライトシミュレーターにVRは絶対に欠かせないと確信しました。現状はヘッドマウントディスプレイの解像度が低いという問題がありますが、将来そこが解決されると、フライトシミュレーターにVRは必須になると思います。
FSXは2006年に発売されたソフトウェアです。すでに10年以上経過しており、世の中の環境はずいぶん進化しました。現在の水準で作り直したとすれば3Dグラフィックスなんかは見違えるはずですが、FSXはそうした状況に置いてけぼりです。そうかといって代替になるソフトウェアがない状態でした。X-Plane10も購入しましたが、ATCがまともに誘導してくなかったり、FMSにオートパイロットを任せると、とんでもない状態になったりと、完成度が低くて結局まったく使わなくなりました。それとは別にPrepar3DというFSXの改良版があるのですが、価格が2万円以上で、機能的にもFSXで事足りそうだったので、購入する気になりませんでした。
しかしその後、Prepar3Dがv4になり、ネイティブでVRに対応すると同時にパフォーマンスが大幅に改善しました。X-Planeも11になって、現在(2018年3月時点)ではベータ版ではあるもののネイティブでVR対応しています。
そのような世間の動きを見ていると、そろそろFSXを卒業する時ではないかと思いはじめ、Prepar3Dv4とX-Plane11、両ソフトウェアを検討した結果、今回はX-Plane11を購入してみることにしました。金額がPrepar3Dより大幅に安く、所詮はFSXベースであるPrepar3Dに比べて、大きな変化が期待できます。X-Plane11Steam版であればセールで安く買えることがありますが、待っているのはあまりにも時間の無駄なので、今は円高ということもあって本家ウェブサイトから購入しました。本家はダウンロードする際に夜の時間帯でかなり速度が遅くなりました。Steamはこれまで使ってきた限り、高速な回線を持っているようですので、そういう点ではSteam版でもいいと思います。
X-Planeで心配なのは完成度です。FSXはMicrosoftという超巨大企業が作ったものですから、ある程度の品質で作られています。X-Plane10は不安定であったり、作りこみが甘い点が見られました。しかもX-Plane11のVR対応はまだベータ版ですので、ますます心配です。
まだ、X-Plane11を購入して使いはじめたところなので何とも言えないですが、一週間ほど使ったところで、プログラムが落ちたことが2~3回ありました。若干使いにくいと思う部分もあります。ただ、現在進行形で作られているものですから、改善、改良は継続的に行われています。プラグインによるユーザーサイドからの補完もあります。つい先日もVR4というバージョンがリリースされ、重大な問題が発覚すると、24時間以内にVR5が緊急リリースされました。開発が完全に終了したFSXと比べると、まったく期待が持てます。
X-Plane11は、グラフィックスやサウンド等、FSX時代から大幅に進化しました。フレームレートが重視されるVRで使いたいので3Dグラフィックスのパフォーマンスが重要なのですが、非力なGTX970であっても私が使う分には問題ない性能です。FSXの時はタキシングで機体がドリフトするため、不自然で使っていて気分がよくなかったのですが、X-Planeになればそういう細かい点も異なります。
デフォルトで選択できるBoeing737-800という機体に、ZIBOというMODを追加すると、有料機体アドオンに匹敵するような機体にグレードアップできます。
しかし思うのは、Prepar3Dもそうかもしれませんが、X-Planeにおいても情報は海外が多いです。英語がある程度理解できると有利ですが、英語を見ただけで敬遠してしまうような人だと、最近のフライトシミュレーターを使いこなすのはちょっと大変かもしれません。
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