2019年10月14日月曜日

VR HMDピッタリの度付きレンズをドイツから購入

VRのヘッドマウントディスプレイ(ヘッドセット)として、HP Reverbを使っています。このVR HMDは2160×2160ピクセルの高解像度が売りなのですが、それ以前の問題として、私の視力にはそれに見合った解像度がありません。左目はそうでもないのですが、右目がかなり悪いです。
HP Reverbは眼鏡をかけて使うことができるものの、私の眼鏡の場合、あらかじめHMDに置いてセットしておいて、それを慎重にかぶる必要があります。それでも、眼鏡のフレームが押されて、レンズが目や皮膚に接触して、レンズが白く汚れたりします。
加えて、眼鏡のレンズと、HMDのレンズが接触するおそれがあり、双方のレンズに傷がつくリスクがあります。

ということで、結局、裸眼で使うことになってしまっているのですが、せっかく、高解像度なHMDを使っているのですから、度付きの専用レンズアダプターを購入してみることにしました。
ドイツの会社でVR Opticianというところが様々な種類のVR HMD用度付きレンズを作っています。ウェブサイトから必要な情報(SPH、CYL、AXS、PD)を入力して、注文します。
正確な情報を知りたい場合、眼科医に行って、測定してもらうしかありません。眼鏡市場のようなところで無料測定してもらっても、1.0と0.5とか一般的な情報までしか分かりません。私の住む地域の眼科医はどこも混んでいて、予約が必要になったりしますし、当然、それなりの費用もかかります。あまりにも面倒なので、物差しを使って自分で測定してしまいました。

SPHのプラス、マイナス等、間違えないように注意してください。近視はマイナス、遠視はプラスです。

私の場合は、片目のみなのでブルーライトカットは入れていません。

金額は39.50EUR、プラス送料6EUR、合わせて45.50EURとなり、日本円で5,700JPYでした。

PayPal経由で支払いましたので、PayPalから支払い通知のメールは来ますが、VR Opticianから受け付けた旨のメールは一切来ません。なにも音沙汰がないので、ちゃんと注文が通ったのか心配になってしまいますが、小規模な海外メーカーですから、そういうものなのかもしれません。その後11日経過してVR Opticianから発送通知メールが来ました。配達番号も記載されています。その番号を用い、郵便局のEMSの配達状況から確認できます。実際はEMSではなく国際書留のようなので、配達には時間がかかります。発送通知メールから8日経過して、現物が届きました。発注日からは約3週間弱かかったことになります。


VR Opticianの眼鏡ケースに入って届きます。レンズは小さな袋に入っています。視力を合わせているのだから当たり前ですが、レンズを通して周囲の景色を見ると、はっきり、くっきりです。


HMDへの装着には、なにも工具は要らず、押し込むだけで簡単です。

頭にかぶってみると、レンズの上側のプラスチック部分がおでこに接触します。HP Reverbはもともと目とレンズの距離が短いのだと思われます。しかし、痛みを感じたり、使えないレベルではないので、問題はありません。
裸眼でありながら、VRの世界がはっきりとした視界になりました。これは一度使い始めると、なくてはならないものになってしまいます。高解像度VR HMDには必須です。
HP Directplus -HP公式オンラインストア-

2019年9月27日金曜日

マグネットで付けられる浴室のボトル置き場

ユニットバスの壁にマグネットが付くというのをご存知の方は多いと思います。そして、マグネット付きのフックなんかを壁に付けて使っている方もおられるかもしれません。
フックは軽いものしかひっかけておくことができません。浴室には、シャンプーやボディソープのボトルなんかもありますが、ひっかけておくのには向いていません。どこか適当な場所に置いておくと、そこにボトルの置き跡が残ってしまいます。もちろん、一週間や一ヶ月程度では、跡は残りませんが、何年にもわたって同じ場所をボトル置き場として使っていると、跡が残ります。
その対策として、以前、ボトルを置けそうな棚状のものとして、吸盤で取り付けるものを使っていました。吸盤では、外れることがありますし、掃除のときに取り外していると、吸盤が弱ってきます。そこで、マグネットで取り付けるタイプの棚を探していたのですが、Amazonに良いものがあったのでそれを購入して使っています。

ボトル3つ程度入る大きさです。裏面はシート状の大きなマグネットが3枚びっしり貼ってあるため、吸着力が強く、シャンプーやボディソープのボトルを置いたままノズルを押してソープを出しても落下しないほどです。ただし、説明書にはそのようにしないように書いてありますし、固めのノズルではやっぱり外れます。ただ、外れたとしてもマグネット式なので、即時、付け直せます。いずれにしても、落ちないように棚の下側を支えながらボトルのノズルを押せば問題ありません。
私が思うこの製品の大きなアドバンテージとして、余計な凹凸が少ない点があります。棚の底に水が抜けるための穴が開いているのは仕方ないものの、底面は完全にフラットになっています。ということは洗うのが楽です。このあたりの構造は、実用現場を意識して設計されているのかどうかは分かりませんが、もしも、意識して洗いやすくしているのだとしたら、私はそういうスタンスを称賛します。

関連製品には、棚以外にもフックや、シャワーヘッド置き場なんかもあるようです。

スマートコンセントで間接照明を自動オンオフ

WifiでON OFFできるスマートコンセント(スマートプラグ)を購入しました。以前からひとつ持っていて、ルーターのリセット用として設置してあります。
スマートコンセントを使うと、スマホからコンセントの電流をオン、オフすることができます。リレーを使っているので、機械的なカチッという音がします。さらにAmzon echo等のスマートスピーカーと連動させることができます。外出先から自宅の電気機器を操作したり、スマホをリモコン代わりにしたり、スマートスピーカー経由で音声操作できるようになります。

以前から使っているスマートコンセントのひとつは、光回線のONUとルーターのリセット用となっています。海外旅行等で不在の時に、自宅のルーターやONUがなんらかの原因で暴走すると、インターネット回線が不通になって、自宅のPCやサーバーにリモートアクセスができなくなります。そこで、ルーターとONUの電源をスマホから遠隔でオフ→オンすることで、強制的にリセットできるようにしています。ルーターがWifiのアクセスポイントでもあるため、普通に考えると、ルーターをオフにした瞬間にインターネットアクセスが失われてしまい、もう遠隔でオンにすることができなくなることになりますが、私の自宅には別のWifiインターネット回線があるので、そちらを使うようにしています。
もっとも、ルーターやONUが暴走するということは稀ですから、ほとんど使うことはなく、保険の意味が大きいです。

今回買い足したスマートコンセントは、間接照明用です。せっかく購入した間接照明も電源のオンオフが面倒で、ただの置物と化していました。これをスマートスピーカーで電源コントロールできるようにするとともに、スケジュール機能を使って、自宅にいる時間帯だけオンになるようにしておきます。
眠った後に、オフになるようにスケジュールしていますが、もしもまぶしかったら、寝たまま音声でスマートスピーカーに消すように指示できます。

購入したのはTECKINというメーカーの製品です。2個セットで2,799円でした。近いうちに、また間接照明を増設したいと思っているので、お得な2つ入りを購入しました。
こちらはSmart Lifeというスマホアプリで設定、操作することができます。Smart Lifeアプリに登録する際に注意しなければならいのは「コンセント」ではなく「ソケット」して登録するということです。説明書にちゃんと書いてあるのですが、私は見落としていました。

2019年9月20日金曜日

ゲーミングヘッドセットVOID PRO RGB Wirelessでケーブルのない自由を謳歌

これまで、LogicoolのG430というヘッドセットを使ってきました。これは、安いのに音質もそこそこ良く、マイク感度が良くて、大変使いよいものでした。

しかし、使っているうちに耳に当たる青いクッションの周囲がボロボロになってきて見た目が悪くなってきました。それも我慢すれば、使えないことはないのですが、購入当初から思っていた最大の不満点が、音が小さいということです。音量をマックスにしても、音が大きくありません。通常のヘッドフォンであれば、音量マックスでは音が大きすぎてとても使えたものではないですが、このヘッドセットは常に最大の音量にして使っていました。音量を上げて迫力のあるゲームプレイをしたいと思っても、すでに最大になっていて、上げようがありません。
このヘッドセットはPCとつながるケーブルの途中にボリュームダイヤルがあり、どうやらそれが音量が小さくなる原因のようです。Windowsのデバイスドライバーかなにかを入れ替えたりすればどうにかなるというものではないので、これで使うしかありません。
また、ケーブルが存在する以上仕方ないのですが、使っているとケーブルがねじれてきます。置くときか、取る時か、知らない間に同じ方向にケーブルをねじり続けるようなクセがあるようです。

最近、VRのヘッドマウントディスプレイを購入しました。しかし、それに付属するスピーカーの使い心地が良くありません。幸いスピーカーだけを取り外すことはできますから、これを機会に新しいヘッドフォンを調達することにしました。
HP Reverb
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VRヘッドマウントディスプレイは、フライトシミュレーターで使うため、無線交信のためにマイクが必要です。また、Skype通話にも流用したいです。そのため、単なるヘッドフォンではなく、マイクも装備しているヘッドセットである必要があります。マイクというものは意外に難しくて、十分な感度を持たないヘッドセットが売られていたりします。しゃべった声をきちんと拾うには、マイクブームがあって、口の位置まで持ってこれるものでなければなりません。
ケーブルがねじれる問題を解消したいということと、ルームスケールのVRゲームもプレイするので、ワイヤレスが希望です。
つまり、以下の条件を満たすものを探すことになります。
・ゲームで使える音質と音量
・感度のよいマイク
・遅延のないワイヤレス
もちろん、大枚をはたけば、条件を満たすものはいくらでもあるでしょうが、貧乏人にはそう簡単にはいきません。
しかし、いくら条件を挙げても最終的には使ってみないと分かりません。検討して Corsair Gaming VOID PRO RGB Wireless という製品を購入してみました。1万円と少しで購入できました。この手のゲーミングヘッドセットとしては高いものではありません。

望み通りワイヤレスですが、さすがにゲーミングヘッドセットなので、音声の遅延を感じることはありません。重量感があるのは、バッテリーを内蔵しているためかもしれません。大きめのスピーカーも重量に影響していると思います。その分、音量は大きく、マックスにしたら確実に耳がおかしくなります。音質はいいとは言えませんが、悪くもありません。SONYのような音楽鑑賞に適した明瞭な音ではないですが、おもちゃのような音でもありません。ゲーム使用なら問題はありません。
マイクの感度は、音量メーターを見ている限り、ぼそぼそしゃべっても高く上がらないので高感度ではなさそうなものの、音声認識ソフトで普通に認識しているので問題はないと思います。ウィンドスクリーンのスポンジが付属しているのもグッドです。

ヘッドセットのLEDの色や点灯速度を変更することができます。どうでもいい機能ですが、ゲーミングPCの世界ではそういうのが流行っているようです。マイクブームを上にあげるとマイクをオフにすることができ、下ろせばオンになります。その場合、英語の音声でマイクがオンになったとかオフになったと教えてくれるのはなかなか使い勝手の良い機能です。
欠点としては、やや重いです。それもあるし、頭を挟み込む側圧が弱いので、激しい動きをするとヘッドフォンがずれる可能性があります。
電源ボタンを長押ししないと、オン、オフができません。ですから素早いオンオフはできません。

高くない価格なのに、マイクがついたヘッドセットであり、ワイヤレス、音質もそこそこで、悪くない製品だと思います。


2019年9月17日火曜日

WMR VR HMD HP Reverbが明るすぎて映像がぶれる

WMR(Windows Mixed Reality)のVR(Virtual Reality) HMD(Head Mounted Display)、HP Reverbの画面が明るくなりすぎて、頭を左右に動かすと残像で映像がぶれる状態になりました。
WMRのホーム画面、SteamVR、ゲーム等、すべてにおいて画面が明るくなりすぎです。
PCを再起動したり、最新のNVidiaのドライバーをインストールしたりしましたが、回復しません。
そこで、HMDのコネクタをパソコンから外し、付け直すと元に戻りました。HP Reverbの場合、HMDの後ろにコネクタがあるので、それを抜き差ししました。

2019年9月13日金曜日

HTC Vive Cosmosの予約開始 詳細スペック判明 買いか?

2019年9月12日、海外ではHTC Vive Cosmosの予約が始まりました。価格は699USDです。日本では公式ウェブサイトも更新されており、9月20日午前10時から予約が始まります。価格は税別で89,882円。税込では97,073円、10月以降は消費税10%ですから98,871円くらいになりそうです。その他、送料等がかかるかもしれません。


初期のHTC ViveやHTC Vive Proまではベースステーションを使ったトラッキング方式を採用していましたが、HTC Vive Cosmosでは、インサイドアウトトラッキング方式が標準となります。HMDに内蔵したカメラで捉えた周囲の映像から、HMDの動きを推定すると同時に、手に持ったハンドコントローラーのLEDのパターンを撮影してトラッキングします。この方式であれば、ベースステーションの設置が不要になりますので、VR環境のセットアップが容易になり、可搬性も高まります。よくあるWMRのHMDでは、HMDの前面に2つのカメラを搭載しているものが多く、その場合、ハンドコントローラーを頭の上や、腰のあたりまで下げてしまうとカメラの撮影範囲から外れてトラッキングが狂ったり、ロストしてしまいます。HTC Vive Cosmosでは、前面に2つのカメラだけでなく、上下に2つ、左右に2つと計6個のカメラを搭載しており、ハンドコントローラーを頭の上や、下の方に持って行っても最大限追跡できるようになっています。こうしたところは、HTCだけあって、激しいゲームでの実使用感を考えて作られています。それでも、背中に回したり、カメラとコントローラーの間に腕や脚が入るような姿勢があった場合には、ロストする可能性があります。そのような場合も考えてか、オプションとして従来のベースステーションを用いたトラッキング方式も使えるようになっているようです。これは外部トラッキングモッドという、拡張モジュールという形で実現されており、将来的には、これを活用した思いがけない使い方が登場するかもしれません。

ディスプレイの解像度は両目で2880×1700です。片目ではその半分の1440×1700となります。HTC Vive CosmosのライバルとなりえるOculus Rift Sの1280×1440より少し解像度が高いです。HTC Vive Proの1440×1600からは微増です。視野角(FOV)は従来と変わらず110度、リフレッシュレートは90Hzとなります。
公式サイトでは、「Real RGB」と宣伝されていますので、ペンタイル方式ではなく正真正銘のRGBディスプレイということだと思います。ピクセルの隙間であるスクリーンドアエフェクトも最小化されています。
HMDのディスプレイ部分はフリップアップ機構で持ち上げて、HMDを脱ぐことなく現実世界に戻ることができます。現実世界とVR世界を素早く行き来できそうです。
IPDの調節も可能です。

高音質のスピーカーも搭載しています。

両手に持つコントローラーは独自のデザインで、親指部分がパッドではなくスティックになりました。トリガー部分が2つのボタンになっているようですが、それはサイドボタンが移動しただけかもしれません。

その他、VIVEPORTへのアクセス権がついています。VR HMD購入初めて方にとって、最初からたくさんのソフトを使えるというのは、大きなメリットだと思います。



ディスプレイの解像度が1440×1700でFOVが110度というのは、なかなかの性能ですが、他のHMDと比較して驚くほどではありません。特に価格が10万円近いことから考えると、物足りない気もします。解像度を上げれば、CPUやGPUの要求性能も高くなってきますから、視線追跡等による3Dグラフィックスの描画軽減技術が実用的ではない現状では、このあたりがバランスなのかもしれません。
コントローラーやサウンドについて、特に革新的な挑戦はみられません。
基本的に今までの延長戦上での正常進化という域を脱していないように思いますが、そんな中で、今まで見かけなかったものはMODによる拡張性です。さすがにディスプレイパネルを取り換えられるほどの拡張性はないと思いますが、拡張インタフェースの仕様や、そのサードパーティーへの公開、実際にどのようなオプションが考えられるのか、HMD自体の寿命への貢献があるか等が気になります。

他社、VR HMDとの競争では、やはり価格がネックになると思います。Oculus Rift Sは、ほぼ半額で購入できます。それで普通にVRゲームを遊ぶことはできますから、ライトなVRユーザーであれば十分です。むしろライトなVRユーザーにとって、5万円ですら安くありません。
アドバンテージは解像度が少し高いことですが、10万円という価格を安く思わせるほど、ずば抜けたものではありません。
高性能なスピーカーが、HMDに付属しているのは便利ですが、私の個人的な価値観で言えば、不要です。手持ちのより高品質なヘッドフォンを使えれば問題ありません。むしろHMDにスピーカーが付いていることで、装着しにくかったりします。スピーカーはなくして価格を安くしてもらった方がありがたいくらいです。


私自身は初期型のHTC ViveとHP Reverbを持っています。
ガンガン遊ぶゲーム用途として、初期型のHTC Viveの置き換えとしてこのHTC Vive Cosmosは候補の一つになりえます。
HP Reverbの方は、フライトシミュレーター等の高画質を要求される用途で使っていますが、ゲームをターゲットとしたHTC Vive CosmosのようなHMDではまだ置き換えられなさそうです。

HP Reverbについては、 HP Directplus -HP公式オンラインストア- をご覧ください。
最近のHMDの比較表は別の記事「高解像度VR HP ReverbでX-Plane 11を飛んでみた」に掲載しています。

2019年9月9日月曜日

高解像度VR HP ReverbでX-Plane 11を飛んでみた

HTC Viveを購入して、もう3年も経過しました。最近では、使っているのは、X-Plane11がほとんでです。
HTC Viveは出た当初から解像度不足が指摘されていましたが、同時期に発売されたOculus Riftも同じ解像度でしたので、その当時に製品化できるレベルはそんなもので仕方ないと納得していました。X-Plane11のようなフライトシミュレーターでは、コックピットの計器パネルの細かい文字を読める必要がありますが、HTC Viveのような低解像度では困難です。その対策として内部解像度を上げてしのいでいました。内部解像度というのは、フライトシミュレーターの描画を高解像度で行い、HMDのディスプレイへはそれを低解像度に縮小して表示するというものです。それによって解像感が向上します。

この3年間の間に、少し解像度が改善された後継機HTC Vive Proが発売され、Odyssey、Oculus Rift S、さらに大幅な解像度アップを実現したPimaxも登場し、今後はVive Cosmosという製品も発売されるようです。私は、初代HTC Viveの低解像度で我慢しつつ、そうした状況を見ながら、いつか性能と価格のバランスのとれた製品が発売されるのを待っていました。
そんなある日、海外のウェブサイトで、HP(ヒューレットパッカード)のReverbという高解像度で手ごろなWMRのHMDが話題になっているのを見かけました。日本でも日本HPから発売されており、価格はキャンペーンということもあいまって、最終的な支払い金額で言うと、49,486円でした。私にとって、なんとか許容できる範囲でしたので、購入することにしました。


HP Directplus -HP公式オンラインストア- にて購入。
9/1に発注して9/6に到着しました。おそらく在庫があったようで思ったより早かったですが、今時、在庫があるのなら翌日、下手をしたら当日に届いてもおかしくない時代ですから、HPのこういう動きの緩慢さはいかにも大手メーカーらしいです。配達業者はヤマト運輸なのでなにかと便利ではあります。

2019年9月現在の代表的なHMDのスペックは以下の通りです。
HTC ViveHTC Vive ProHTC Vive CosmosOculus RiftOculus Rift S
解像度(片目)1080×12001440×16001440×17001080×12001280×1440
視野角110度110度110度110度110度
リフレッシュレート90Hz90Hz90Hz90Hz80Hz
重量470g555g651g470g550g
実売価格¥89,000¥101,520699USD¥49,800
プラットフォームSteamVRSteamVRSteamVROculusOculus

Pimax 5K PlusPimax 8KOdyssey+Valve IndexHP Reverb
解像度(片目)2560×14403840×21601440×16001440×16002160x2160
視野角200度200度110度130度114度
リフレッシュレート90Hz80Hz90Hz80/90/120/144Hz90Hz
重量470g593g644g500g
実売価格¥88,738¥46,798日本未販売¥49,486
プラットフォームSteamVRSteamVRWMRSteamVRWMR

それぞれに一長一短があるため、一部分のみを強調してどれがいいとは言えません。どのHMDが一番良いかは、使う人の用途や何を望むかによって変わってきます。
私の場合は、X-Plane等のフライトシミュレーターで使いたいです。そうなると、
・計器パネルが読める高解像度
・視野角が広い
・長時間着用
といった点が重要になります。それでいうとPimax 8Kが第一候補になりそうです。Pimax 8Kは解像度が4K+4Kですので、解像度がもっとも高く、しかも視野角が200度もあるため、一番適しているように思えます。しかし、実はインターネット上のレビュー記事を見ていると、それよりも解像度が低いはずのPimax 5K Plusの方が文字の視認性が高いという結果が出ています。フライトシミュレーターにおいて、計器パネルの文字の読みやすさが重要ですのでそれでは意味がありません。文字の視認性は解像度だけではなく液晶パネルの特性も関係してくるようです。
では、Pimax 5K Plusが良いかというと、横方向の視野角が200度もあるということは、その分ピクセル密度が粗くなります。実際、縦方向は1440ピクセルしかありません。横方向の高解像度は視野角の拡大に費やされている格好です。
価格が高いのと、Amazonの商品レビューでトラブルが多そうなことも心配です。
そういうわけで、ずっと手を出すのは躊躇していました。

最近、海外のウェブサイトを読んでいてHP ReverbというHMDが存在することを知りました。日本でも買うことができます。
視野角は広くありませんが、解像度は縦横2160ピクセルあります。つまりピクセル密度が高いということです。PPIでは、Pimax 5K Plusが534、HP Reverbは1056になります。価格もPimaxよりはずっと安く、これこそが待っていたものではないかと思って、衝動的に飛びついてしまいました。


HP Reverbのハードウェア

到着したHP ReverbのHMDはシンプルな形状です。写真で見た時、前面がカーペットのようになっていて、触ると気持ちいいのかと思っていましたが、実際はそんなにふわふわしたものではありませんでした。

IPDをメカニカルに調節する機能がありませんので、両目の間の距離はソフトウェアでの調節のみに限定されます。使う人によっては、それが致命的な問題になることがあるかもしれません。
スピーカーが標準で付いています。HMDを被る時は、サイドに開いた状態で固定して、被りやすくできますし、使うときはバネで耳に押し付ける力がかかります。耳に当たるように位置や角度は自在に調節できます。音質は良くありません。オンイヤータイプなので、使っていると耳が痛くなってきます。

幸い、取り外すことができますし、ピンジャックが付いていて好きなヘッドフォンに変更することができます。

マイクはHMDの下側にあります。
眼鏡をかけて使うことができますが、眼鏡をかけたまま、さっと被るのは難しいと思います。

HP Reverbのコントローラー

コントローラーはWMRのもので、両手用に2つ付属しています。使いやすいものではありませんが、使えないことはありません。Viveコントローラーにもあった親指で操作するタッチパッドに加えてスティックが増えたのは、単純にありがたいです。このスティックとタッチパッドは同じ入力信号ではありませんので、別々の機能を割り当てることができます。フライトシミュレーターのように手元のボタンにいろいろ割り当てたい用途には便利です。

トラッキングの追従性は高いですが、HMDの前面カメラで捉えられない位置に持っていけばロストします。ルームスケールでゲームをするにはまったく不向きです。そのような用途ではViveやRiftをお勧めします。そもそもHMDのケーブルが3.5mしかありませんので、広いエリアでは使えません。
ひとつのコントローラーに2つの単3乾電池をセットします。そのため4つの単3乾電池が付属しています。この電池は3日でなくなってしまいましたので、充電式のバッテリーを交換用も含めて計8個用意しておくのがよさそうです。

HP Reverbのソフトウェア

WMR HMDですから、Windowsに接続すれば認識します。しかし、一度HMDをシャットダウンすると、Windowsを再起動しない限り、HP Reverbを再度使うことができなくなりました。これは、Windows10のバージョンを1803から1903にアップグレードすることで解決しました。
WMRのソフトは、使いやすいと思います。VRゲーム中にコントローラーのWindowsボタンを押すと、VR空間内にウィンドウが表れて、サウンドの音量を変えたり、他のアプリを起動したりできます。
WMRでSteamのアプリを使うには、Windows Mixed Reality for SteamVRをインストールする必要があります。X-Plane11で使うためにも必要です。

X-Plane 11での使用感

さっそくX-Plane 11で飛んでみました。
HMDのディスプレイ解像度が高いですから、計器パネルの文字を読むことができます。Zibo737のコックピットの機長席に座って、機長側のFMSは読めますが、副操縦士側のFMSはぼやけて読みにくいです。こうなってくると私の視力が原因でぼやけるのか、解像度が原因なのかが、分からなくなってきます。
HUDはかなり読みやすくなりました。


HTC Viveに比べて色味は全体的に薄くなります。言い換えると鮮やかさが少なくなります。例えば、夕焼けはViveのディスプレイの方がきれいに見えます。しかし、不自然に強調された濃い色でなくなるので、Ortho4xpの地形は、よりフォトリアリスティックとは言えます。黒が黒としてしっかり出ません。夜間飛行では、コックピット内に霧がかかったように白っぽくなります。そうした状況では明暗と色合いのコントラストがはっきりしたViveのディスプレイの方が、きれいに見えます。
雲は白く見えます。いや、雲が白いのは当たり前ですが、Viveの場合スクリーンドアエフェクトがあるため、全体的にざらついています。HP Reverbでは、なめらかな白い雲になります。そういう部分は見違えるようになります。
夜間の星空は、Viveの大きなドットの星ではなく、細かいドットになるので、HP Reverbの方が段違いです。見えなかったものも見えるようになります。着陸アプローチ時に滑走路の白いライトだけでなく誘導路へ導く青色のライトも見えるようになります。

思いがけないうれしい誤算ですが、体感フレームレートが上がりました。表示されるフレームレートの数値に違いはないのですが、体感的には確実に上がっています。シミュレーター内の時間の経過が早くなったようです。つまりViveの時は、時間が遅く進んでいたようです。ViveはCPUの負荷が大きいのかもしれません。WMRはWindowsネイティブで動くため、処理効率の面で有利なのだろうかと想像しています。


もはやフライトシミュレーターにVRは必須と言ってしまいます。周囲の景色、空間認識、コックピットの機器の操作等、次元が異なります。高解像度のHP Reverbも登場しましたが、まだ十分とは思いません。しかし、現状においてもすでに、通常のディスプレイに戻ろうという気になりません。機材と予算があるなら、フライトシミュレーターはVRをおすすめします。

HP Reverbは公式ストアから購入しました。
HP Directplus -HP公式オンラインストア-